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第50話
「妃捺ちゃんと別れたって本当なのか!?」
やっぱり。
「本当だよ」
「澪央から電話があった。妃捺ちゃん、学校休んだらしいぞ!」
「そっか…」
「そっか、って何だよ!お前、どうしてっ」
「別に、祥馬に関係ないでしょ」
突き放すような言い方になってしまった。
祥馬は俺を睨みつける。
「ふざけんな!澪央が言ってたぞ!電話したら妃捺ちゃん泣いてたって!何で別れたんだよ!」
あーうるさいなぁ…
「好きじゃないからだよ」
「はぁ!?好きじゃなかったのかよ!お前、妃捺ちゃんのこと傷つけて…」
「最初から傷つけるかもしれないって思ってたよ、それでも、祥馬が…」
やば、口が滑った。
「は?俺のせいかよ!」
祥馬は眉間に皺を寄せた。
「何だよ、俺が妃捺ちゃんと付き合えって言ったから!?だから妃捺ちゃんが傷ついたのは俺のせいだって言うのかよ!」
あーもう、どうでもいっか。
「そうだよ。全部全部、祥馬のせいだよ。俺は付き合う気なんて最初からなかった。それなのに、お前があんな風に言ったから…!」
「何でだよ!俺に言われたからって、無理に付き合う必要ないだろ!意味分かんねぇよ!ふざけんな!」
「ふざけてないよ!ボケ!」
「何逆ギレしてんだよ!好きじゃないなら!俺がなんて言おうと最初から振ればよかっただろ!それなのに付き合うからっ!だから結果的に妃捺ちゃんが傷ついてるんじゃねぇか!人のせいしてんじゃねぇよ!何で付き合ったんだよ!!」
「仕方ないでしょ!俺は祥馬が好きなのに!好きなやつに他の人を勧められる気持ちがお前に分かるのかよ!俺だって傷つ…い、た……」
あっ俺、今……
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