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第1話 はじまり
逃げなきゃ……!
「やーい、穀潰し!!」
「このっ!化け物めっ!!」
「お前なんかいなくなってしまえ!!」
そう言いながら村長の子ども達が石を投げてくる。
僕はそんな子ども達の表情が怖くて怖くて……必死に足を動かして暗闇の中をただ走る。
木の枝に肌が引っ掛かれようが気にしている余裕なんてない……。
どこへ逃げたらいいのだろう……。
どこか……誰もいないところへ……。
暗闇がまるで口を開けて僕を食べるみたいに待ち構えてる…。
怖い…。
それでも僕は…ただただ走った……。
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