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第2話 翡翠
僕の名前は翡翠(ヒスイ)。
親は僕が小さい頃に死んだらしい。
兄弟はいない。
今は、村長のところに預けられている。
翡翠という名前は親が付けてくれた名前で、僕の目の色から付けられたのだと村長から聞いた。
でも、他の子とは違うこの目の色や、動くとすぐに体力のなくなる僕の弱い体、親がいないことで、村のみんなからは『化け物』や『穀潰し』、『みなしご』と呼ばれて石を投げられる。
村長だって僕を預かってくれているけれど、いい顔はしない。
今日は体調が悪くて寝ていたら、村長の子ども達が怒って、家から追い出された。
そして、石を投げられて、怖くて怖くて……逃げた。
走って走って、走って……ただ走って……。
誰もいないところへ行きたかった……。
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