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第41話
ベッドの上で横たわり、じっと天井を見ると、やけに天野さんが遅いので気になった。
やっぱり気が変わってしまったんだろうか。
俺みたいなガキ、経験もないしきっと満足なんかさせられない。
そう言えば、晩ご飯を食べていなかった事に気づいてお腹をさすると、更に不安になる。
「天野さん!」
そう声に出してみると、遠くの方で「ハーイ」と返事だけが聞こえた。
少し待っていると、天野さんはバスローブ姿で何やらトレイの上にサンドウィッチと果物を載せて運んできた。
「お腹減ったよな?!なんかヤラシイ方へ気がいって、何も食べていなかったの忘れてたよ。コレ、取り敢えず入れとこうか・・・。」
トレイをベッドの上にそのまま載せると、俺にサンドウィッチを一切れ渡してくれた。
前に天野さんの家で作ってくれたのと同じで。
「ありがとう・・・。俺も丁度お腹減ったなって思ったところ。」
「じゃあ、食べよっか。」
「うん。」
二人でベッドに腰を掛けると、大きな口を開けて頬張る。
サンドウィッチを平らげると、次はフルーツに手を伸ばす。
オレンジやイチゴ、マスカットもあって、俺がもぐもぐと頬張るのが面白いのか、天野さんが笑った。
マスカットを摘むと、俺の口に押し込んでくるから顔を背けるが、尚更面白がって今度はイチゴを口に押し付ける。
「ちょ、・・・っとぉ・・・・」
天野さんの指が、イチゴごと俺の口に入ってくるから、俺は本気で避けようとするんだけど、段々エスカレートしてきて、もう俺の口の周りも頬もべとべと。
「あはは・・・ぐちゃぐちゃになっちゃったね!」
笑いながら俺の首を引き寄せると、天野さんの口が頬に近づいた。
そのまま、舌が俺の頬を這って唇にも吸い付く。
「ん、・・・」
互いの口の中で、甘い香りが溶けあうと、鼻から抜けて鼻孔をくすぐった。
「エロイ・・・・、千早くんの舌がイチゴの様な感触。」
「天野さんの方こそ・・・・、」
...........ン、チュツ、..........
互いの舌が絡んでは離れる音だけが耳に入ると、気分も高揚してくる。
俺はトレイをサイドテーブルの上に置くと、そのまま天野さんに圧し掛かった。
体重は、肘にかかる様にして少し身体を浮かせる。
顎を上げると、天野さんの鼻先を舐め、もう一度唇にキスを落とした。
「いつの間にそんなキスを覚えた?」
そう言われたから、
「教えたのは、アンタだろ?!」と言ってやる。
キスの仕方も、舌の這わせ方も、すべては天野さんが俺に教えた事だ。
そうやって刷り込まれた事を今度は俺が天野さんに施していく。
「・・・うまくなった、よ・・・」
その言葉で、俺の舌はどんどん下へと這っていった。
首から鎖骨、胸の中心をねっとり舐めて、片方の天野さんの背中に回した手を双丘へと降ろす。
中指の腹辺りで蕾を探ってみるが、しっとりと滑らかだ。
バスローブがはだけてしまい、見えた胸の筋肉がピクリと波打つと、
「ちょっと脱ぐ。」と言って袖から腕を抜く。
露わになった胸板の真ん中で、ツンと上を向く天野さんの小さな粒が可愛いくて・・・。
俺の舌は、そこの尖りへと誘われるように這って行くが、すぐには吸い付かず、周りをゆっくりと舐めた。
ん............んん................っ、ちは、や...........
歯がゆいのか、天野さんの胸が少し上がると、小さな粒が俺の舌先に触れる。
その粒を唇で啄ばみ一気に吸い上げると、天野さんの口からは吐息が洩れはじめ、俺の下半身にも刺激を与えてくれた。
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