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第1話
私(わたくし)は日陰 地道(ひかげ じみち)と申します。
名前とピッタリな容姿をしてるとお思いでしょう?
いえね、確かに服装はグレーのスーツ、軽く纏めただけの髪型、黒縁の太い(伊達)眼鏡です。
身長も170程度の普通体型です。
しかし、しかしですよ。
眼鏡を外すと、あら不思議!?
「女の子も裸足で逃げ出す御尊顔」と学生時代に言われていた美女顔が現れるんです。
見せる相手も予定もありませんがね、余談です。
「ひっはぁあんっ、あっ、ふぅっん」
そんな私、とある事を知ってしまい、資料整理課に左遷されてしまいました。
ここは、定年間近の鈴木氏と佐藤氏が、手早く資料を振り分けファイル区分に片付けるプロフェッショナルな場所だったんです。
鈴木氏は三ヶ月前、佐藤氏は先月末に無事定年を迎え社会を去って行かれました。
現在は私一人で資料整理を行っております。
「やっ、やぁっ、ダメっ、ダメぇっ」
人の出入りの少ない場所を皆さんはどうやって見つけるのでしょうね?
資料棚の奥にだいたい私が居るのですが、それを知らない方々が時々この部屋で逢引をしていらっしゃいます。
喘ぎ声が女性の場合が殆どですが時折、男性同士のお声もチラホラ。
「嫌じゃない、メスイキ大好きですよね?メスイキしたいって言わないとやめちゃいますよ?」
おやおや、意外と多いのですね、男同士とここに配属されて知りました。
抱かれている男性はいつも同じ方ですが、抱いている男性は別々の方のようです。
それに抱かれている男性の方は中々に声が低く、男性的魅力のある雰囲気のようです。
抱いている男性の方が背が頭一つ低いくらい長身ですね。
「あっ、あんっ、んくっ、ぅゔっ、言うっ、いうっからぁあっ、おれっは、メスイキっ、だっ、、好きのっ、いん、ら、、ですっ」
あっ、出歯亀ではございませんよ、私はこの資料整理課の人間ですからね。
彼らが勝手にココでおっ始めていらっしゃるのです。
それにしても、あの抱かれている方は本当に頻繁にいらっしゃいます。
着ているスーツも既製品ではあるようですが、中々お高いんでしょうねぇ。
「イイ子ですね、イカせてあげます。俺のタネで孕んで下さいねっ!!」
現在も、パンパンと腰を打ち付ける乾いた音が聞こえてるんです。
本当にお盛んな事です。
資料を汚さないで頂けると嬉しいんですが、当然のように毎度ファイルの背が汚れてしまっているんですよ。
掃除するのは、私なんです。
「うっ、ふんっ、ぁあっ、ぁあっ、ァァァァアアアっ、イグッ、イグッ、イグぅ〜〜っ!!」
プシャッ、プシャッ、プッシャァァァァアアア
それにあの抱かれて果てている方は、私の知り合いという訳ではありませんが、高校時代から知っている方なのです。
あ!潮なんて掃除が面倒ではありませんかっ!!
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