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第15話
ホテルに連れ込まれて、すぐに押し倒された。
いつもより少し乱暴な葉月。
体を性急に開かれる。
「アイツの所に戻りたかった?」
「ん!あぁ、アッ!」
葉月のが中に挿ってきて、耐えられず声を上げてしまう。
「好きだ。歩。」
好き?
葉月が俺を……?
「海で会ったあの日から……
寝てからは歩が可愛くて可愛くて……
気が付いたら好きになってた。
あんな奴忘れて俺のものになって。」
挿れながらそんな話をしないで。
頭が働かないし声が出ない。
「ヤッ!激し……
もっとゆっくりッ!んん!」
「可愛い。歩。好きだよ。
ねぇ。『うん』って言って。」
「あぁあーー!」
「セフレじゃなくてお前の特別になりたい。」
目を覚ましたら髪を撫でられ、言われた。
「歩。大事にするから俺と付き合って。」
頭の中で警報が鳴る。
…………この男は駄目だ。優しい男なんて。
「ごめん。俺……」
次は本気になりたくない。
優しく大事にされた後、一人になるのは辛いから。
もう傷つきたくないし恋なんかしたくない。
葉月は多分、会社にバラしたりしない気がする。
やめよう。セフレ。これ以上は危険。
もう関係は終わり。
そう思うのに。
「歩が好きなんだ……」
真剣な目。まさか告白してくれるなんて。
セフレって言われて始めた関係。
思えば最初からずっと優しかった。
「今すぐじゃなくていいよ。
元彼の事、引きずってるの、知ってたし。
いつか俺のこと考えて。」
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