17 / 17

17

「此処ってこ(こ)んな(げ)に(ん)、星が綺麗だ(や)っ(っ)た(た)ん(ん)だ(や)な(な)。」 「今気付く?」 「上向いたこと無かったか(け)ら(ん)。」 「勿体無っ。10年前の(ん)方がもっと綺麗だ(や)ったし。」 「へー。」 「あの辺が“夏の大三角形”だ(や)ろ?そんで…あれ、ほら、有名なやつ!」 「何(なん)だ(や)ったっけ?」 「宮川、お前高校教師じゃ(や)ねーの(と)?」 「国語だ(や)か(け)ら(ん)知らな(ん)い(ばい)。」 「言い訳になって(ちょ)な(ら)い(ん)し。」  夜空がこんなにも近い場所で、君がやっと笑って星を見てくれた。  そして冷たかった手は温かくなった。  熱を持った俺がしっかりと握っているからだろうか、それとも、君が泣かなくなったからだろうか。 「穴井。」 「ん?」 「明日からは何(なん)もなくても(ん)此処に来ても(ん)いい?」 「……当たり前だ(や)ろ(し)。」  夜空が近いこの場所は、あの日から“俺たちの場所”になっていたから。                                         end.

ともだちにシェアしよう!