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その空気の中でアイツは壇上に上がった。 周りは一瞬静かになった後、驚いたような反応をした。 横にいる健斗も口をパクパクさせている。 「沼の家族って、、」 そんな問いかけを無視して再び壇上に視線を向けると、アイツと目があった。嫌な予感がする… あろうかとかアイツはこっちに向かって綺麗にウィンクしてきやがった。気持ち悪いっ! 「「キャーーー!!!」」 近くにいた女どもが黄色い悲鳴をあげて、私かな?私だよね。私だと思う!私に決まってるでしょ!!!とかウィンクの先への争いをしていた。ばかばかしい。 「静かに聞けよ」 嫌になれない綺麗で凛とした強い声でアイツはいった。 再び会場が静かになる。 「俺は新垣柚希。年は24。新垣沼の父じゃない。兄だ。職業はもう知っているやつも多いと思うが、ここ星城高校の教師だ。」 セイジョウノキョウシ? そんな中健斗が俺の裾を引っ張ってコソコソと言ってきた。

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