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「みんな質問とか愚痴とかいろいろあると思うが、それは全部俺に言え!俺の弟、新垣沼にはあたるな。」
『もちろん守ってくれるよな』
それはもう軽く脅しのような声でアイツは言う。
生徒はもちろん、後ろの保護者たち、学校の先生がいる前でなにを言ってるんだアイツは。俺の目を極力つけられずに遊ぶ気満々の3年間を壊すような行動してんじゃねーよ!!
って言いたいところだったが、相変わらずメデューサに睨まれてるみたいに体が言うことを聞いてくれないので、口を出せなかった。
「堅苦しいのは俺は苦手だ。苦手なりにあいさつしてやるよ。感謝しろ」
俺様口調だし。
そして、雰囲気を変えて彼は言う。
「みんな。入学おめでとう!これから3年間一緒に頑張って楽しんで行こーな!!」
それはもう爽やかな調子で俺様な感じのない計算し尽くされた完璧な笑顔で彼は言った。
クッソむかつくって言いたいけど、今の状態でいっても多分説得力のかけらもない。だって今の俺や、生徒や、保護者、先生までみんな彼の毒牙にやられたように頰が赤くそまり、うっとりしているのだから。
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