6 / 9

6

「天宮くん。心配はいらない。遊戯を続けようじゃないか」  見せつけるように天宮くんに近づき、僕は天宮くんの上に馬乗りになる。 「ま、待ってください! 誰かいるのですか?」  天宮くんが抵抗するように体を捩り、腕の縄を解こうと藻掻く。 「落ち着き給え。君も懇意の仲の相手だ。見物をしたいそうだ」 「お、俺は……お前に此処に来るように言われて……」  鎌頼が言い訳がましく、反論を述べる。確かに此処に来るように言ったのは僕だ。それにしても図体はでかいくせして、こういった行為に関しては小心なのだろう。僕は嘲笑うように、「立っていてもなんだから、其処にでも腰をかけて見てい給え」と椅子を進める。 「い、いやだっ……お願いだから止めてください!!」 「舞台に観客がいたほうが盛り上がるだろ? それに、君はいつ通り僕に身を委ねていればいい」  僕が諭すように天宮くんの耳元で囁き、耳朶を喰む。それでも駄々っ子のように、天宮くんは体を捩っている。 「……嫌がっているんじゃないのか?」  恐る恐るといった調子で、鎌頼が非難の声を上げた。 「観客は黙っていてくれ。これの何処が嫌がっているというのだね?」  相変わらず隆起している天宮くんの雄を、掌で包み込み上下に擦っていく。 「ああっ……い、いやっ!」 「こんなに蜜を零して……縛られているのにこんなにも興奮しているのだ。ほら、すっかり後ろまで垂れている」  天宮くんの後孔を指でなぞると、ぬるっとした液体が指先に纏わりついた。 「あっ、いやっ……お、お願いします!! 外してください!!」  半ば懇願するような天宮くんは、汗で湿った裸体を蠢かせる。 「大人しくしていれば、直ぐに外してあげよう。天宮くん。君も此のままで良いはずがないだろう?」  天宮くんの膝を立てると、片方の手で天宮くんの雄を擦り、もう一方は天宮くんの後孔を行き来させる。ゆっくりと後孔に指を入れていくと、吸い込まれるように入り込んでいく。 「あっ、ああっ……」 「慣れたもんだね。すっかり、此処が欲しているではないか」  後孔を拡げるように掻き混ぜていく。粘液の混ざり合う卑猥な音。天宮くんの艷やかな吐息。この情景を僕が生み出しているのだと、訴えかけるような視線を鎌頼に向ける。  呆然として見ているが、下腹部の違和感を隠そうとしてか女の様に膝を閉じていた。なんだかんだ言いつつ、やはり天宮くんの魅力に取り憑かれて目を反らせないでいるのは一目瞭然だ。  僕は自らの帯を解き前を寛げると、昂ぶっている雄を天宮くんに押し当てる。

ともだちにシェアしよう!