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「はぁ、あ、天宮……」  鎌頼は恍惚とした表情で天宮くんを見下ろし、天宮くんの頭に手を置いている。  口を塞がれているせいなのだろうか。天宮くんの後孔の締め付けが強まり、僕の喉が鳴る。 「っ……そろそろ、(しま)いとしようか」  膝を抱え直すと、深く抉るように抽送を繰り返す。癖になりそうな快楽に下肢が震え、天宮くんの腰を掴み突き上げていく。  「んんっ、うっ…んぐっ……」  天宮くんの苦しげでいて扇情的な姿に堪らなくなり、奥深くに突き上げると欲望を吐き出していく。まるでそれを呑み込んでいくように、締め付けが強まった。鋭い締め付けに、僕は思わず息を詰める。  天宮くんも果てたようで、胸元にまで白濁した液体を飛ばし、口元は鎌頼の物と思われる液を垂らしていた。ぐったりとした様子で寝台に体を沈め、荒い呼吸を繰り返している。  落ち着いた頃を見計らい、僕は天宮くんの腕の縄を解き体を丁寧に拭っていく。天宮くんは疲弊しているのか、ぼんやりとした瞳で(くう)を見つめて言葉を発さない。 「天宮……」  済んだ後に一気に罪悪感が押し寄せたのか、鎌頼が青ざめた顔で天宮くんを離れた場所から視線を向けていた。 「どうしたんだ? 今頃になって罪悪感でも湧いてきたのか」  僕はぐったりとした天宮くんに着物を着せると、水の入った湯呑を天宮くんの唇に近づける。ぼんやりと突っ立って何もしない鎌頼に比べたら、僕のほうがよっぽど好青年だと思えてならない。  いつまでも返事をしない鎌頼に、僕は侮蔑の混じった視線を投げる。彼は奥歯を噛みしめ、悔しげに肩を震わせていた。 「君は何をそんなに悔やんでいるんだい?」 「……俺は友人に酷い事をしちまったんだ」 「酷い事?」  僕は可笑しくなって、思わず笑い出す。要領を得ないとばかりに怒り混じりの視線を鎌頼が投げかけてくるが、可怪しいのは鎌頼の方だ。彼はやはり、天宮くんには相応しくはない。 「君は友人失格だな。今の一言、天宮くんに対していの侮蔑の言葉でもあることを、君は分かってはいないのだな」 「何が言いたいんだ」 「僕は彼の嗜好を理解しているからこそ、こうした行為をしているのだよ」  ぐったりとする天宮くんの耳朶を軽く喰む。 「あぁっ……」  今までまるで人形のようだった体を震わせ、天宮くんは小さく喘ぐ。着物の懐から手を入れ、小さな突起を撫で回す。

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