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真夜中の論争 2

週末の金曜日。明日は学校が休みで部活は……知らね。ゲーセンで遊んでから駅前のサイゼに行って、学校の話とかをして時間を潰してから、ホテルのナイトプールへ移動する。 時間は、24時。 風太はホテルの社長の息子で、利用時間が過ぎた後、オレ達だけにナイトプールを解放してくれるのだ。 荷物そのままナイトプールがある屋上へ移動する。普段ならヒップホップなBGMやDJが飛び交っているが、やっぱり静かだった。 プールサイドから見える夜景を眺めながら水着に着替え、煌びやかなプールに入って写真を撮り、SNSにアップする。 風太と撮れば『いいね』をいっぱい押してもらえるから楽しい。思い出も増えるし、一石二鳥だ。 いい写真を撮ろうと何回も自撮りをするから自然と体が引っ付いては離れ、引っ付いては離れと、密着する。上半身裸の状態で抱きつくから、風太の心臓の音がよく聴こえた。 スマホのカメラに集中しなくちゃいけないのに、風太を意識してしまってじわりとプールの水滴か、汗か分からないものが額からいっぱい出てくる。 「アカネ……?」 スマホの中のオレが笑わなくなって、風太がオレの異常に気づいた。風太はプールの水の中で足を上げて膝をオレの股間に押し付ける。 「あっ……、ま、待って、こ、こじゃ……」 慌てて股間を手でガードして抑えれば、風太はオレのお尻に熱く硬いものを押し付けた。 「大丈夫、俺もだから……」 「ちょっ、痛いって!風太っ!!」 風太に手を引っ張られ、プールサイドから端にあるVIPルームに連れ込まれる。 「ふ、ふうた……!勝手にこんなとこ入ったら怒られるよ!!」 「大丈夫、貸切だから」 振り向きざまに、黒いカードを口元に当てて笑う姿を写真に収めたい。 (ほんと、かっこいいな……) ピピッと黒いカードを扉にかざせば、鍵が開いた。室内は薄暗く、ベッドが中央に1つ置かれている。お互いに水着がパンパンに腫れ窮屈になって、脱ぎたいと思いつつも風太のタイミングに合わせようと抱きしめながら風太に擦りつけた。 「アカネ、かわいい。ノンケかと思って心配してたけど安心した……」 「当たり前だろ……ふうくんで勃たないはずがない」 風太が水着に手をかけたので、オレも自分の水着に手をかける。水着からポタポタとプールの水滴と先走りが落ちた。 「ふふっ、嬉しいな。じゃあこっからは思う存分……」 「おう!こっから思いっきり……」 「「好きなようにして」」  ……ん?なんでハモった??

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