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第5話 ペルソナの能力
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「マスター、最近カミーラと何かありました?」
いつものように隼人は閉店の一時間前にやって来てカウンターでコーヒーを飲んでいた。
彼女は僕に問いただされてから徐々に口数が減って仕事も休みがちになっていった。
「いや、何も。今日は彼女がいないから寂しいかい?」
いつも通り笑っている僕の顔を隼人は肘をつき?に手をあて、何かを探るように見てきた。
「俺はこの店が無くなって欲しくないんで、何か協力できることがあれば言ってください」
隼人は何かに気づいているようだった。
「おや、嬉しいねぇ。しかし協力するほど仕事もないからなぁ」
従業員の失態を常連客に知られるなんて恥ずかしいことだし、確証もないことを言えないからね。
僕は曖昧に返事をしていたんだが
「カミーラに何か聞きたいことがあるなら俺が話してみましょうか?」
隼人は僕に気遣うようにそう言った。
隼人はカミーラと仲良くしている唯一の客だったから何か事情を聞いていたのかもしれない。
カミーラも隼人にだったら正直に打ち明けてくれるかもしれない。
そう思って僕は、事情を伏せてもし彼女に悩みがあるようなら聞いてみてくれと頼んだんだ。
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