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第34話

曽根崎の手が伸びてきて唐突にぎゅむっと結空の股間を掴む。 「ひゃっ」 思いのほか優しく握られて、そこはますます硬度を上げた。 「この状態で?学校?」 「や、め……離せよ……」 「お前……こーんなやらしい匂いさせて学校行ってどうすんだ。……あぁそうか。月岡にでも慰めてもらうつもりかよ」 「は!?透はお前みたいな獣じゃない!一緒にするな!」 透の名前を出されてカチンときた。 透は昔からの幼馴染で自分のことをよく知っている。優しく、温かい男だ。 結空からすれば不本意な話だが、子供の頃から結空のΩ性をどこか感じる部分があったと透から聞いた。そしていつか、結ばれる。 そんなことまで思っている透が結空に手を出さず、事情を思い量って気を回してくれているのに。 どう考えても獣じみた曽根崎より、誰だって透を選ぶことだろう。 「お前は月岡が好きなのか?」 「え?」 「あぁいう……王子様みてーなタイプが好きなら、……俺にだってイメチェンするくらいの覚悟はあるんだが」 「は……」 イメチェン? 凶悪な雰囲気の曽根崎が、王子系に転向? 曽根崎の思考が理解できないし、そんな曽根崎の姿は想像できない。 ぽかんと口を開けた結空を見て、曽根崎が顔をしかめた。 「なんか……むかつく」 「え、あ、やっ」 結空から賛同を得られなかったからか、それとも自分の発言が恥ずかしくなったのか、曽根崎がしかめた顔のまま結空のベルトを外しファスナーを下ろして前を寛げる。 結空の制止する声も手も間に合わず、曽根崎に下着をずらされて、ふるんと先走りで濡れた薄桃色の結空の性器が外気に晒された。 慌てて手でそこを隠そうとしたが、曽根崎に両手をひょいと片手でまとめて括られて頭上に留められる。 「や、やだっ、曽根崎……!こんなところで、いやだっ!!」 「うるせー、黙れ」 「も、ほんと最悪……っ、やだ、やだ……っ、やっ、あぁっ」 直後、温かく湿った曽根崎の口内に、結空の性器が収められ、結空は目を疑った。 嘘……。曽根崎にフェラされてる……!? なんで、なんで!? 結空の頭がパニックに陥る中、曽根崎はじゅるじゅると音を立てて結空の性器に舌を絡めた。 強烈な快感に襲われて、結空は喘いだ。 零れる自分の声が、いつか見たAV女優のように、甘ったるく鼻につくいやらしい声で、結空はそれにすら興奮してしまう。 「ひ、いやっ、……あぁ、あっ、あんっ」 曽根崎が口を窄めて吸い上げる。 「やぁぁっ、吸わない、でぇっ……!あぁっ、出ちゃう、や、や、イくっ……!」 結空の背がしなり、腰が震える。 曽根崎の片腕に腰を抱かれ、性器を口に含まれて、結空は呆気なく射精した。

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