4 / 11
君の好きなタイプは?
※マツダくんをカッコ良いと思っている方には非推奨です。
ある日の保健室、高梨&増田&里崎の女子トリオに拓海は迫られていた。
「……ツワブキちゃん、覚悟してね。」
「すぐ終わりますから。」
「先生ごめんね、私もちょっと見てみたい…。」
「う、うん……。」
数十分後、2年5組のグループ通信によって教室が悲鳴の嵐。
「誰だああぁぁぁぁぁぁ!このび、美少女はあぁぁぁぁぁ!」
「高梨⁉︎どこ⁉︎紹介してくれえぇぇぇぇぇ!」
「こんな可愛い子うちの学校いる⁉︎」
「モデルさん⁉︎」
「可愛すぎでしょ!」
「高梨ィィィィィィ!ちょっと待てえぇぇぇぇぇ!」
コーヒー牛乳のパックを握りつぶして立ち上がった智裕はが大絶叫した。
「んだようるせーなー。つーかきたねぇ。」
となりにいた江川にコーヒー牛乳が少量かかって嫌な顔をされる。
「こ、こ、こ、これ………こ、これえぇぇぇぇぇ!」
_ツワブキちゃん(女の子ver.)だお♡
「やっぱりかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
智裕はすぐさま廊下へ飛び出して全速力で走った。
「トモー⁉︎もう昼休み終わるぞ⁉︎」
「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ガラッと激しい音を立てて保健室のドアが開いた。
「あ、やっぱり来た。」
「やっぱりじゃねぇよ!拓海さんで遊ぶな性悪女共!」
「いやぁ、すまんねぇ。どうしても見たかったのよー。」
「石蕗先生ってお肌綺麗だし、可愛いし、ねー。」
「と、智裕くん……?」
高梨の背後からひょっこりと出てきた美少女、もといメイクをされただけの拓海は首を傾げた。
「……………高梨。」
「あ?」
「もうちょっとツリ目でどぎつい感じのメイクとかできる?」
「黙れドM。」
智裕の女性のタイプはセクシー系女王様だった。
「あーあ、松田が喜ぶかと思ったのにねー、ツワブキちゃーん?」
「い、いや…俺男だしやっぱ似合わないよ、ね?」
「いやいやいや!そこの貧乳女(=高梨)の数百倍は可愛いから!超可愛すぎて俺どうにかなりそう!」
「じゃあどうにかしてやろうかこの粗チン野郎!」
「あだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
高梨は躊躇うことなく智裕の急所を握りつぶした。
その光景に、拓海はチクリと胸が痛んだ。
「石蕗先生、あれは優里を本気で怒らせてただけだから。」
「……そう、なの?」
「あれで嫉妬するなんて、どんだけあのヘタレに惚れてるんですか。」
「うぅ……。」
「てゆーか松田くんがドMって本当だったんだ。ネタかと思ってた。」
「先生、松田はバラ鞭くらいだったら悦んで打たれるけど、それでも好き?」
里崎はとんでもない現実を淡々と叩きつけてきた。
その瞬間、最悪のタイミングだった。
「うお、ふぅ。」
急所を握りつぶされていた智裕が喘いでしまった。
拓海は顔を真っ赤にしてしまう。
「俺にはこんなこと無理だよ!智裕くんのバカあぁぁ!」
拓海からの好感度が1下がった。
ともだちにシェアしよう!