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第6話
小さい頃の夏休みの楽しみは、朝から夕方まで遊んだり、お互いの家に遊びに行くこと。
特に泊まりが楽しかった。
普段は夕方には別れなくてはいけないのに泊まりとなれば話は違う。
夕方迄しっかり遊んでもまだ一緒に居られる。
一緒に夕飯を食べたり、風呂に入ったり、花火をしたり。
そんな小さな事が楽しくて楽しくて仕方がなかった。
一緒に食べるおやつのすいかでさえ、特別美味しく感じるのだから夏休み様々だ。
ある夏休み、冬真の家に泊まりに来ていた佐倉と耕平はホラー映画観よう言い出した冬真に眉をしかめた。
冬真は所謂怖いもの観たさ。
佐倉は思い出してこわくなるからあまり見ないが、冬真に付き合う辺りお人好し。
佐倉と冬真はタオルケットを被りながらテレビを観ていた。
そんな2人を見ながら唯一平気な耕平は笑う。
「作り物だろ。
そんなこわがるなよ。」
「作り物って事はこの世に存在するんだぞ!
見えるんだぞ!
やばいだろ!」
そんな冬真の言い分に佐倉は吹き出した。
それは考え過ぎし、考え方が独特だとおかしくなる。
そんな佐倉を冬真はなんで笑うんだよと揺するが、おかしいものはおかしい。
あまり大きな声を出したら迷惑だと懸命に笑い声を堪えると脇腹が痛んだ。
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