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第26話

夏南side 次の学校の日 「はよぉ。たーくん」 「おはよ。夏南。この二日大丈夫だったか?」 「うん!大丈夫」 「良かった。璃人からやらかしたって電話来たから心配してた。んで?その璃人は?」 「ん…?あぁ。いつもの」 「あぁ」 窓の外を見るといつものようにりーくんは囲まれててみんなにニコニコ笑顔を振り撒いていた。 話しかけられたらどの人にもちゃんと返事するし柔らかく微笑みかける あれはこうして側にいられるようになる前からのこの学校の恒例みたいなものだ。 そんな姿はもう見慣れたはずだけどなんだか胸がじくじく痛む感じがする この休みに沢山りーくんの愛を感じていたはずなのにな。俺は心が狭い 「やめろっていったら?自分だけに優しくしてって」 「ううん。あのりーくんも俺が好きなりーくんの一部だもん。りーくんは誰にでも優しい。そこも好きなとこだもん」 そんなことたーくんにいいながら自分に言い聞かせているのだ たーくんに言ったことは強ち間違いではないから。 俺が引かれたのはあの強い優しさ。それも好きになった1つのりーくんだから 「耐えられなくなったらちゃんと伝えろよ?」 「大丈夫!だってどんなりーくんも大好きだもん」 「惚気かよ。ったく」 苦笑するたーくんに笑いかける。 廊下が騒がしくなる。りーくんがきたんだ 「おはよ。」 「おはよぉ!!円山くん!」 教室に入ってもそれは続く。これが終わるのは… 「おはよ。夏南。琢磨」 たーくんの側にりーくんが辿り着いたとき。 何故かこの二人は神格化されているのか二人でいるときは話かけちゃダメって言う暗黙のルールがある。 並ぶと圧巻の美貌の持ち主の2ショットだからだれも近付けないのだ。 みんな、たーくんより優れた容姿は持ち合わせてないから だからこそ、そこに俺が入った時は二人には言ってなかったけどいやがらせもされた。 でも、たーくんは誤魔化せなかった。 気付いたたーくんがそれからは俺を一人にすることはなくなってそうなると誰も手出し出来なくなって次第に3人でいるのが当たり前になって。 その形を定着させてくれたのは他でもないたーくんだ。 たーくんはお兄ちゃんみたい。 いつも静かに見守ってくれてた…兄のようだ…

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