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第36話

「…動けない」 「ごめん…やり過ぎた…」 「…体…痛い…でも…今すごく…すごーく幸せ…りーくんが沢山愛してくれた証拠でしょ?」 「んもう…何でそんな可愛いこと言うの…」 「だって…やっと…繋がれた…嬉しい…幸せ…」 「俺も…幸せだよ。あ。そうだ。夏南。少し待ってて」 「ん?」 寝室から出てリビングへ向かう。小さな包みを取り出す もう一度戻るとこくこくとミネラルウォーターを飲む夏南…その姿さえかわいく見えるって…俺…重症だ… 「どしたの?りーくん」 小首を傾げる夏南…えっと…俺をどうする気… 「りーくん?」 「何でもない。夏南…これ…プレゼント…今日…記念日でしょ?」 今日は付き合いはじめて半年の記念日だった。 だから今日会いたかったんだ 「覚えててくれたの?」 「当然でしょ?」 「ありがと…嬉しい…」 「わぁ…泣かないでよぉ…」 泣き出す夏南に焦る。あわあわしてると夏南が笑う 「あははっ…もう…りーくん…そんな焦らないでよぉ…嬉しくてたまんなくてこうなっちゃっただけだから…らしくないなぁ」 「好きな子の前だといつも通りでいられないよ…」 「開けてみてもいい?」 「うん…」 「わぁ…これ…カッコいい…」 「気に入ってくれた?」 「うん!ありがとう!!これって…手作り?」 「あぁ…うん…重い?」 「嬉しい…嬉しいよぉ…」 実は俺は元々アクセサリー作りが趣味で自分の好きなものをよく作っていた。夏南へのプレゼント探していたけどなかなかこれといっていいのを見つけられなくてだったら自分で作ろうと思い立ち作ったもの。 正直手作りのものを貰っても重たいだけって思っていたから不安だった… 「有り難う!ありがとう」 でもそんなのは夏南の笑顔を見たら吹き飛んだ… 「あ…ねぇ。りーくん。俺のバッグどこ?」 「リビングのソファーかな?取ってくる?」 「うん。お願い」 夏南のバッグを持って部屋に戻り渡す。 中を探った夏南が取り出した包み 「えと…これ…りーくんのからしたら…あんまり…だけど…受け取ってくれる?」 「え?俺に?」 「うん…」 「ありがとう。開けてもいい?」 「うん…」 夏南が不安そうにこちらを見詰めている。…可愛い… もう…夏南が何してても可愛すぎて…たまんない 包みを開けると中からキーケースが出てきた。 「え…と…りーくん…鍵一杯だし…この間新しいの欲しいって言ってたから…あ…でも…使わなくてもいいからね?」 「なんで?使うよ!すごいね。夏南!これ俺欲しかったデザインだよ!」 そう。ずっと買うか迷って買ってなかったやつだった。 「俺が好きなのよくわかったね。」 「りーくんは…いつも…シンプルで使いやすいやつ持ってるから…だから…よかった…えと…それと…」 「ん?鍵1個付いてる…」 キーケースの1つのリングに鍵がぶら下がっていた 「えと…重いかなぁって思ったんだけど…それ…俺の家の鍵なの…りーくんうちに遊びに来てくれるとき俺よりも早く着いてくれてることあるから…だから…その…」 夏南のバイト上がりに合わせて行くことが何度かあって。でも夏南のバイト先はサービス業だからたまに時間通り終われないことがあるからたまに玄関先で待ってないとならなかったことがある。それを思いくれたんだ 「いいの?俺がもらって」 「うん」 「ありがとう!うわぁ…でも呼ばれてなくても行っちゃうかもよ?」 「いいよ!いつでも…来て?」 「ほんと?」 「うん!」 こうしてプレゼント交換を終え二人で抱き締めあう。 「これからも宜しくね…夏南」 「うん。これからも宜しくね」 その日から俺達はさらに距離が近づいた。会えばまぁ…やることもやるようになった… 一度味わってしまった甘い甘い誘惑に勝てるわけなかった… やり過ぎて疲れたとき琢磨に会えば呆れられる。それくらい俺達は仲が深まったと…疑いもしなかった…

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