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第1話

荒れた街の片隅に静かに、しかし一層荒々しく佇む高校ーーー。⿴⿻⿸高校。通称シバ校。 全校生徒がわずか60人程度の高校だ。 毎日抗争が耐えないと噂の、ひどく荒れた高校。 そこにはタチの悪いヤツら以外は決して立ち入らない。 「全く。今日も汚いな...。この高校は。」 静かな廊下に1人、一際背の高い男が校内を歩き辺りを見渡す 彼の名前は優仁。高校3年生。シバ校内では基本穏やかな性格をしている。 「ゆ、ゆーじ先輩!おはようございます!」 「あぁ、おはよう。今日もいい天気だな。...丁度良かった。」 男は窓の割れたガラスの破片を指差す 「そこの破片、片しておいてくれ。」 「は、はい!」 男は指示をするとすぐにその場を立ち去った カツカツカツ…。 「ちょっとぉ〜!血まみれじゃないの!!」 廊下の奥から踵の高いピンヒールを履いた男が長い髪を靡かせながら早足で優仁の元へ歩いてく。 「...ちな。あぁ、ホントだ。気づかなかった。」 「気づかなかった、ですってぇ!?これだけ派手に飛び散ってたら気づかないことなんてないでしょ!?」 優仁に顔を近づけ睨みつける彼は智菜。2年生で、優仁の相棒であり高校の母的存在だ。 「全くもぉ〜!なんであんた達はいつもいつもこう、血まみれで学校に入ってくるワケ!?はぁ...。」 小言をボヤきながらもハンカチで優仁に付いた返り血を拭う 「すまない。助かる。」 そう言いうと2人は屋上へ続く階段を登る。

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