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3話

__5年後 「リノ様、ご飯の時間です」 「グランーー!」 あれから5年、俺は変わらずずっと牢屋の中で過ごしていた 5年とか何処の囚人だって気が遠くなる月日だ グランがいなければ俺は病んでたと思う 名前のなかった俺に、リノって名前をつけてくれたのもグランである グランの最初の印象は無口鉄仮面であったが、今となっては若干分かりづらいだけで、しっかりと笑ったりする  この5年で分かったのは、ここはティルフィリアって世界で俺が今いるのはラウアって国の中のしがない小国である。  この世界は、人族、犬族、猫族、人魚族、兎族、精霊、エルフ族等多種多様な生物が生息しており、魔法や剣が存在するファンタジー世界だそうだ。(グラン談)  で、俺は何?って聞くと、世界のカーストの頂点である竜族なのだそう。  因みに竜族の特徴は、人型だとある一定の歳になると体の一部に鱗が現れるらしく、確かに5歳になった今、右頬に鱗が現れたのを確認した。  竜の鱗は希少価値故に高額で取引されており、魔道具や剣などの素材にも使われるらしい。まあ、希少すぎてそう簡単に手に入るような代物ではないらしいが。  そんな俺がなぜこんな所に閉じ込められているのか。それは、個々の国の王様、基、豚がたまたま旅の道中で拾ったらしい。竜の卵には、竜一族の紋様が光り輝いて現れているらしく、迷うこと無く持ち帰ったそうだ。  グランが言うには、天空高い竜族の住処にあった卵が何らかの原因で地上に落ちてしまったのではないかと言っている。  外の情報によれば、今頃俺の家族が俺を探していると、最近上空に竜がたくさん飛び交っているのを目撃されているらしい。俺を見つけられるのも時間の問題だとか何だとか。  グラン曰く、この国はもう終わっているらしい。民から多額の税金を毟り取るだけで、民には何もしない。国の立地、環境的にそこまで雨が降るような場所ではないらしく、地面は乾涸び食物は育たず、しかし税金を納めねば処罰の対象となる。  移住しようとする民もいるにはいるのだが、この国から移住する為には国の許可が必要らしく、許可をもらいに行くと、その許可と引き換えに多額の金を請求されるらしい。  それ故、移住出来ず、餓死して死ぬものが後を絶たず、その民を埋葬するわけでも処理するわけでも無くただその場に放置するだけ。肉は腐り悪臭が漂い蝿が湧き蛆も集り、コノシロを一歩出ると酷い惨状なのだと言う  なぜそんな惨状の国に仕えているのかと聞くと、この国は騎士を辞任しようとする場合、騎士として死ね。つまり、騎士を辞める場合は、処刑されるのだとか。  グランはそれでも良かったらしいが、俺の監視役になった事で考えを改めたらしい。なるほど、竜の監視役など貴重な体験だからだな。出世のようなものだと思い、俺の監視役をし続けているのか。 「やあ、我が息子よ、元気にしてたかい?」 ドシドシと思い音と思い音と一緒に現れたデブもといこの国の王様 「誰がお前の息子だ」 5年ぶりに聞いたその言葉だが、吐き気するから止めてくれ 「私にまだ盾突くのか?チオン!」 「かしこまりました。陛下」 「グア………っ?!」 いきなり痛くはないが、ビリビリとした電撃が体を突き刺さった そして、視界が暗くなり遠くからドサって音が聞こえた 「リノ様っ?!」 「リノ?そうか、リノって名前を付けて貰ったのか。グラン、貴様はそこで黙って見ていろ。これは、滅竜で使われる国宝の魔道具よ。子供の体にはちと荷が重位だろうが、威力は制限しているから安心せい。さぁ、待ちに待った幼竜の鱗だ。剥がせるだけ剥がして売っ払うぞ。素晴らしい金の卵だ」 ゲヘゲヘゲヘ………。と、下品な笑い声を起こした。

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