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疲れた体を無心で動かせば家まですぐ着いた。 なにも考えずにまずシャワーを浴びて。 食欲もなく、何もする気が起きなくて。 ダラダラソファーに体を沈めれば、ふと誰かと話がしたくなった。 と言っても友達の少ない俺は翔太くらいしか話せるやつはいないけど。 電話しよって携帯を手に取って気づいた。 そーいや今日断ったっけ。 いいのかな、今から電話しても。 どうしようかなって手元にある携帯をそのまま眺めていたら、急に携帯が鳴った。 「えっ!?!?」 びっくりした。 翔太からだったから。 どっかで見てんのか?あいつ。 「瑞希? 大丈夫か?」 とりあえず出たら、翔太は人の声も聞かずに聞いてきた。 落ち着いた、聞きなれた低い声。 ああ、翔太だ…と思ったら急に、なんでか泣けてきた。 「翔太…翔太ぁ…」 電話越しで急に泣くなんておかしいやつだよな。 いくら翔太でも困ってると思う。 でもごめん。 一回泣いたら涙は止まらず、どんどん零れていって。 何も言えずに泣いてるだけの俺だから、わけわかんなくて困られせてるだろうけど。 なんか知らないけどめっちゃ安心したんだ。 そんな俺に翔太は、うん、大丈夫だ、と繰り返し言ってくれて、俺が落ち着くのを待ってくれた。

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