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「嫉妬」26
「なんですか?」
「……怖い」
少し震える唇を動かすと、「じゃあやめますか?」と神近くんは僕の脇腹に手のひらを這わせた。くすぐったくもあり、扇情的でもある動きに僕は身を捩る。
「……やめないで」
怖さもあったが、ここまで来て止めるのは生殺しにも等しい。同じ男として、神近くんの気持ちは十分すぎるほど分かる。
僕は目を閉じて覚悟を決めると、ゆっくりと窄まりが広がっていくのを感じ小さく呻く。
「っ……大丈夫ですか?」
神近くんの気遣うような言葉に僕は、コクコクと頷いた。汗か涙か分からなくなった雫が、頬を滑り顎から伝い落ちていく。
再びゆっくりと押し進められ、強い圧迫感に僕はシーツを握りしめる。
神近くんの体が僕の背に覆いかぶさると、耳元で再度「大丈夫ですか?」と少し上がった息遣いで問われる。
僕は黙ったまま何度も頷く。全然大丈夫じゃないし、違和感が凄い。終わった後が不安だったけど、今はそれどころじゃなかった。
「……あっ、んっ」
神近くんが少しずつ腰を動かし始め、違和感と何とも言えない充足感に満たされていく。
「……はぁ、先輩っ……」
「やっ、んっ……くすぐったい!」
神近くんが僕の頸に舌を這わせ、僕はくすぐったさに身悶える。抗議の声を上げるも、神近くんは吸い付くように何度も唇を落として止めようとはしない。
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