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「虚像」36

「ぁっ……んっ……」  神近くんの舌先が喉を滑り、所々で強く吸われていく。点々と赤く色付いていく肌を見て、まるで神近くんの物だという独占欲の現れのようだった。 「神近くん……僕は神近くんだけの物だよ」 「どうしたんですか? 今日はなんだか変ですよ」  胸に顔を埋めていた神近くんが、上目遣いで僕を見る。 「別に変じゃないよ。好きだから、そう思っただけ」  僕は恥ずかしげもなく、言ってのける。神近くんが僕の事を好きだって言ってくれたことが、僕にとっては物凄く嬉しいことだった。それに、元カノよりも僕を選んでくれた事も大きかった。  神近くんの手が僕の手を掴むと、僕自身のモノを握らせられる。上から神近くんが手を添えて、上下に扱かれていく。 「あっ……あぁっ……」  自慰しているようで、また違う刺激に目を閉じて快楽に身を委ねる。唇が合わさり、舌を絡め合わせた。 「んっ……でちゃいそう……」 「いいですよ。出して」  そう言うなり、手の動きが早まっていく。胸の突起も強く吸われ、僕は背を反らして下肢を震わせる。射精の余韻に浸ってる間もなく、神近くんの指が僕のお尻の狭間に触れる。 「ゴムないんですけど……いいですか?」  ヌルヌルとした感触を窄まりに感じて、僕は今すぐにでも挿れてほしくて堪らなくなってしまう。こんなにも自分が性に貪欲だとは思っても見なかった。でもきっと、誰でも良いというわけじゃなくて神近くんだから一つになりたかったのだ。

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