37 / 54

7

教室の一角には、カーテンで仕切られた控えがあった そこには冷やしたジュース等の飲み物や、女子が有名チェーン店から仕入れた菓子等が置かれていた その中には 男子に労いのつもりか チョコの差し入れがあった 客が来ないため、さくらも控えに入る 「お、これうめー」 さくらとは話した事もない男子二人が、仕事も忘れ呑気にそのチョコを食べていた 「工藤も食う?」 「…う、うん」 さくらは差し出されたチョコを受け取った それを口に含み 苦い味が口いっぱいに広がる 「…これ……」 さくらは少し咳き込んだ

ともだちにシェアしよう!