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二人は肩を並べて学校を出る
「あいつに他に何かされたか?」
「…ううん
何か話があるって言われて…
でもスキーがどうとか…って…」
「ったく…この鈍感」
竜一は片手で頭を抱えた
さくらはよく理解していないようで
竜一の顔を覗き込む
「それにお前は無防備だからな…
危なっかしくて
かわいくって
一秒たりとも
一人になんかさせてらんねーよ」
竜一は
さくらの手を握った
そして
太一がしようとしていた恋人繋ぎをし
そのまま大事そうに、竜一のコートのポケットに優しく仕舞った
【End】
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