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第17話

すみません!2ページに分けました……m(_ _)m Side響也 ある日、帰っていると路地裏で怪しい動きが見えた 黒髪の大人しそうな女に、3人のハイエナ………… あぁ、また誘拐か…………と呆れながらその光景を眺める 今の時代、獣族……(いわゆる獣に変形できる種族)の力が強く、 人族……(ただの人)の力が弱いため 誘拐が当たり前のように行われていた リンカーンが禁止したはずの奴隷制度も、いつの間にか許可がおり、当たり前のように奴隷がいる だから俺もいつものように、また攫われてるなぁ……と他人事のようにその光景を眺めていた 『こっちだ』 『こいつ……全然抵抗しねぇ』 『くひひっ!慣れてんじゃね? 日本人だからな!』 ぎゃはは!と男達が下品に笑う そんな男達に引きずられることもなく、ただただ大人しく後ろをついて言っている女 誘拐されそうになってるっていうのに抵抗もせず、諦めたような顔をしているその女が気になった どうして……されっぱなしなのだろう………… 今までの誘拐は、離せ離せ、と人間が暴れ、叫んでいるような光景だった しかし、この女は暴れもせず逃げようともせず、ただただ奴隷として売られていくのを受け入れたような顔をしていた じっ……と女の顔を見つめる俺に気がついたのか、 女が顔を上げ俺を見た 目が合った瞳は…………真っ黒だった ただ真っ黒なだけじゃなく、光もなければ、感情すらも見えない 目が合っているはずなのに、目が合っていないような……そんな感覚になった……………… …………こっちを……みろよ………… なぜかよくわからないが、そんな気持ちが俺の心をどす黒く染めていった こいつに…………俺を見てほしい そう思った俺は、女を掴んでいた男どもを殴り飛ばし、そいつを腕の中に閉じこめた 『がぁっ!』 『てめぇ!!』 ハイエナの一人を殴り飛ばすと、ほかのひとりが俺に殴りかかってこようとした が、しかしその1人を、もう1人が止めた 『まて! お、おい………………』 『あ?!なんだよ!』 呼び止めた1人はガタガタ震えながら俺を見つめた …………正体がばれたか? 『と…………とらだ…………』 『と、とら!?』 あぁ…………ばれた………… さっきまであんなに俺に殴りかかろうとしていた男がガクガクと震え、俺に許しを乞う 『と……とら様…………でしたか…… い、いやぁ…………その人間迷子でしてね?』 『ま、迷子センターに連れていこうか……と……』 ゴマをするように掌を擦りながら言い訳を始めたこいつらに……反吐が出そうだ………… まだ、俺の顔を伺っているこいつらをキッ!と睨みつける 『…………せろ……』 『な……なんでしょうか……』 『…………うせろ!』 『『は、はいぃ!!』』 バタバタと走って逃げていくハイエナ共 そんなハイエナ共を一瞥すると、俺は人間の女の元へ向かった

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