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・第63話・
これからが本番……
さっきより更に深く両足を折り曲げられたと思った次の瞬間、熱くて硬いものが俺の中へと押し入ってきた。
それはとても大きくて、強く熱く、ドクドクと脈打っている。
あぁ……及川さんのが俺の中に……
ゆっくりとでも確実に入ってきて、俺を満たしていく。
「く…ふ……飛雄……全部入った、よ……」
「ん、あぁ……は、い……」
苦しい、熱い……でも
確かに及川さんのものはちゃんと俺の中で存在していて、目を閉じてても傍にいるって教えてくれる。
「は……ん、飛雄、動くよ」
完全に繋がったところで、及川さんがゆっくりと体を倒し、俺を抱き締めて
耳元で囁いた。
目をギュッと閉じたまま息を吐き出して、弱々しく頷いた俺を、及川さんが小さく笑った。
そして囁いた通り、力動し始める。
最初はゆっくり、でもだんだん早く揺さぶられる。
「あぁ、んあ、あっ、あっ、ああぁ!
おい、か、わさ、んんっ!」
今日のあなたは怒っていた。
今も怒ってる?
あの時、俺はどんな顔をしてたのか覚えて無いけど、
そのせいでもっとあなたを、怒らせてしまっているのかもしれないけど、
それでも、今こうして俺を抱いているのは、
俺のこと好きだから なんですよね……
俺に悪いとこがあるのなら、後で、後でいくらでも謝るから……だから、
今は、強く抱いて……愛してください
「あぁあ、あっ、あ…おいか、わさん……もっと、んっ、もっとぉ!!」
「あ、ハァ……飛雄……!」
ただ揺さぶるだけだったのが、抜き差しへと変わる。
グチュグュと卑猥な音と、肌と肌がぶつかり合う音が、室内に響き渡った。
「んん、あぁっ、あ…つ、い……お、いかわさ、ん……ん、はっ、うっ、あぁ……」
「飛雄……!」
「んんぅっ!」
激しく抜き差しを繰り返しながら、強く抱き締めて、噛み付くようなキスをくれる。
それに応えながら、シーツを握り締めていた手を
及川さんへと伸ばし、強く抱き締め返す。
キスして、舌を絡ませあって、キツく抱き合って
激しくあなたを求めた
もっともっと抱いて……俺も、誰よりも強くあなたを愛すから
そんな気持ちを込めて、あなたを抱き締めた。
「ん、あっ、んああぁぁあぁぁっっ!」
そして……俺は、絶頂を越えた。
それと同時に、俺の中に広がっていく熱に、喜びを感じながら目を閉じた
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