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・第256話・
もっと感じさせて
激しい彼の熱が俺を強く求めている
傍で、一番近くで
あぁ、もっと欲しい……
内壁を擦りあげて、確実に彼の指が最奥を目指す。
「ふっ、んっ、ふ、あっあ、ぅ……」
指先が擦れ引っ掛かる度、身体が揺れて、短い声が何度も漏れた。
屹立をねっとりと包み込む口腔は、溢れた唾液を滴らせ、腹部をベトベトに濡らしている。
それを舐め、掬い取っては、塗り込むように陰茎に絡ませていく。
そしてまた奥まで呑み込んだ。
「う、ん、ふっ、あぅっ、」
はっきりとした強い刺激と、
じわじわと這い上がって追い詰められるような快感に
身体が勝手に激しく震え、喘ぎ、瞳からいくつもの雫を溢した。
「ふっ、ふ、んぅっ……んあぁっ」
窄まりも陰茎も
愛しい指、口腔に同時に攻められて
ヤバイぐらいぐちゃぐちゃになって
下半身がもう自分のじゃないみたいな、そんな感覚。
痺れて、痙攣が止まらない
「んっ、ふ、んっ、ふぅ、ぅ……」
もう、下半身が燃え上がりそうなほど熱を発してる。
熱くて熱くて、堪らない
及川さん……!
彼の腰をグッと掴み、固定して
口をすぼめて、ずっと咥え込んでいた昂りに刺激を届けようと、頭を上下に揺り動かした。
「ん、んっ、んっうっ……ふ、ふっ、うっ…」
ただ必死に何度も何度も、頭を上下に振って
そうすると自然と声が漏れ出て
飲み込めなかった唾液が滴り、止まらない。
俺が及川さんへ刺激を与えているはずなのに、フェラの摩擦で痺れて、気持ち良くて
なんか口腔まで犯されてるみたいだ……
同時に攻められ続けた蕾と昂り、
そして口内
全てが快楽に包まれていく
気持ち良すぎて、勝手に腰が揺れてしまう
「ふ、んんぅっ」
犯された口腔にもっと強い刺激が欲しくて、陰茎にもっと吸い付いて
淫らに腰を揺らした
身体を揺らしたら、自分の陰茎も自然に揺れてしまうわけで
及川さんの口内に咥え込まれている昂りが揺れ動いてしまい、自然と出し入れされている状態になっていた。
ジュポッ、クチュッ
彼の唇から漏れ出る水音が厭らしく響き、興奮が増していく。
自分が揺れれば揺れるほど音が大きくなっていく。
耳までも犯されて
俺の動きに合わせるように、蕾に埋め込まれた二本の指がバラバラに動かされる。
色んなところがヤバイのに、尻の中そんなに掻き回されたら……もう
イく……!
快感に腰が小刻みに震え出した時、中の指が俺の一番敏感なところを勢いよく突いてきた。
「んぅぅ~~~~っっ!!」
強い快感が一気に頭から爪先へと駆け巡った。
その快感に我慢出来ず、白濁を吐き出すのと同時に
陰茎を思いっきり噛んでしまった。
「ヴンンっっっ!!!!」
「ツっ!」
鉄の味が広がる。
慌てて身を起こして陰茎を口内から出し、持ち上げる。
「すっ、す、すんませんっ!!
か、噛んじまった!!」
痛々しく血が滲んでしまっている。
「痛いですか?! 本当にすんませんっ!」
「飛雄、大丈夫だよ」
やわらかな声に顔を上げると、彼は優しい笑顔を見せてくれた。
「で、でも、血出てますよ。痛いんじゃないんですか?」
「ちょっとは痛いけど、でも
この痛みがすごい嬉しい……」
微笑んだ彼が本当に嬉しそうで、不安になりながら首を傾げる。
「痛いのに、なんで嬉しいんすか?」
「だって……この傷は、飛雄がつけてくれたものだから」
「え?」
「ずっと消えないで欲しい……」
痛いはずなのに何故……?
「飛雄、もっとお前の全てが欲しい。
お前の中に入りたい……」
「え!? で、でも及川さん怪我してるのに、入れたら痛いんじゃ?」
「俺はその痛みが欲しいんだよ。
痛みも温もりも、快感も全部
飛雄が与えてくれるものは全部欲しいし、受け止めたい。
飛雄もそうでしょ?」
そう笑って俺の頬へと手を伸ばして、そっと優しく撫でてくれる。
そんな質問しなくても分かりきってる
俺も、俺だって
その暖かさ、感触を少しも残すことなく、全て受け止めたい。
そっと触れた手を取って、掌にキスを落とす。
及川さんは頷いて、俺をゆっくりとベッドへ押し倒した。
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