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第17話

涙が溢れ、止まらない… 「…これ以上、鈴が傷つくのを見たくない……」 「………」 「鈴の事だから、俺を養う為に体を売ろうとか考えてるだろ…」 「……!」 優斗はゆっくりとこちらに顔を向けた そして、繋いだ手とは反対の手を伸ばし 僕の涙を親指で拭う 「…俺、引っ越しても 金貯めて必ず鈴に逢いに行くから…… 高校は、鈴と同じ所受験するし 暫く寂しい思いをさせちまうけど…… 離れても、鈴を離さないから」 「……優斗」 潤む瞳で優斗を見ると 優斗は僕を優しく抱き寄せた その温もりや優斗の匂いに 僕の胸が優しく締め付けられる 「……うん、わかった…」 すん、と鼻を啜った後 優斗の胸に鼻をつけ 思いっきり吸い込み 肺の中を優斗の匂いでいっぱいにする……

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