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ルーク×本木蒼馬(もときそうま)
「だから、死にたい!」
「それでも、生きたい!」
彼も僕も同時に目を開けて叫んだ。
相反する言葉やったことに、2人で目を合わせて笑った。
「じゃあ、僕のために生きてや……僕の血を吸うために」
「お前のために生きる?」
「おん、その代わりに僕を生かしてや……」
僕はそう言って彼に微笑みかけた。
それなのに、止まったはずの涙が頬を伝う。
「わかった。わかったから、泣き止んでやぁ……」
彼はそう言いながらもポロポロと泣いていた。
「もう、死にたいなんて言わへん? 僕のこと、生かしてくれる?」
「おん、約束する……俺、蒼馬のために生きるから」
彼はそう言ってニッと笑い、僕の涙を拭いてくれた。
「君の名前、教えて?」
「ルーク、光を運ぶ者」
「ルークか……ええ名前やな」
そう言って僕は彼の涙を拭いた。
「じゃあ、満月の夜に会いに行くから待っとけよ」
彼はそう言ってパチンッと指を鳴らすと、スッと消えてしまった。
fin.
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