…この間、運ばれて来た子持ちのオメガどうしてるかな…。 ハズキの事を考えているキサラギは鈍感じゃない男。故に自分がハズキに心を奪われていることにすぐ気づいた。 …らしくないな…。 後日、ハズキはスーパーにいた。ベビーカートを押しながら品定めをしているハズキは刹那キサラギにぶつかりその口を開いた。 「すっすみません」 「あっ」その時、自分にぶつかった相手がハズキだと気付いたキサラギはそう言いその目を見開いた。 「あっあなたは医師の…」 「キサラギです」ハズキの言葉を遮ったキサラギはそう言うと買い物ですか？と言う言葉を発した。 「はい」 それからとりとめのない世間話をし始めたキサラギは程なくしてハズキを口説き始めた。 その時、ハズキは死別した夫が忘れられないから…と言う言葉を発しキサラギを振った。