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第6話 締めは例のピストルです。

「うふふふふふふふふ」  敬は笑って鞄の中から準備していたピストルを取り出した。それを見た野獣先輩は顔を青ざめさせ、空間にブラックホールのような物を作り出し逃げようとした。  敬はジャンプして、無防備になっている野獣先輩のお尻にピストルの先っちょをねじ込む。 「ひゃあぅ……!!」  野獣先輩は尻を差し出すかのような体勢になって力つきて、床に落ちた。敬はのしかかるような形で、グリグリとピストルを最奥へ行くように押し込みながら尻をリズムよく叩く。 「あくしろよ」  野獣先輩が降参したかのように言った。さっきまであったブラックホールは消え、逃げ場を失った野獣先輩が恐怖に震えている。 「早くして欲しいの??どうしようかなぁ……」 「頼む!この状態が長く続くとこの体が使えなくなるんだ!!」  それは困ると思った敬は躊躇(ちゅうちょ)することなくピストルを撃った。  パァンとはじけ飛んだ玉はローション玉。だが、野獣先輩にとってはそれは異世界へ帰る合図だった。 「ありがとナス」 「また来年もお待ちしてナス」  敬と野獣先輩が謎に心を通わしながら、久志は1人置いてけぼりになっていた。  すると敬は思い出したかのように、インタビュアーになりきり右手をグーにしてマイクの形を作る。 「野獣先輩、どこが1番気持ち良かったですか??」  グーで作ったマイクを消えかけている野獣先輩に向けた。 「最後が気持ち良かった(小並感(こなみかん))」  笑顔で敬と久志に向かって言い放った。……小学生並みの感想かよ、と2人同時に心で思ったのは言うまでもない。  その後、田所高校水泳部の噂はさらに拡散され来年の8月10日までには有力だった東大生説は消え去り、淫魔(インキュバス)説が浮上した。 おわり。

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