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第76話

歓喜の雄叫び。 異様な熱気の渦。 この異常な状況に、次第に感覚が麻痺していく。 ──ズッズッズッズッ、 はっ、は、、はぁ、は、っ…… 重く痺れる脳内。 出口の見えない、残酷な悪夢。 暴力的に腰を打ち付けられ、その度に内臓を強く圧し上げられる。その痛みと苦しさから逃れようと、顎を突き上げ浅い呼吸を何度も繰り返す。 「……」 雑草を千切った時のような、青臭い臭い。そこに、甘い匂いが微かに混じる。 軽い眩暈がし、瞼を柔く閉じれば……激しく身体を揺さぶられているせいか、車酔いをした時のような寒気が襲い、吐き気を催す。 重く痺れる脳内。 金属の棒で、脳幹をぐちゃぐちゃに引っ掻き回されたような……鈍い痛み。 心では拒絶しているのに。容赦なく与えられる強い刺激に、身体は順応しようとしていて。 「……っ、!」 精神と身体が、引き裂かれる。 ……僕が、壊されていく─── 「……」 とろりと襞の隙間から溢れ、割れ目に沿って伝い流れる……放たれた精液。 カチャ、 膝立ちをした太一が、自身のジーンズを直しベルトを締める。 ああ……終わったんだ…… ……この異常な、公開レイプが…… 薄目を開けてぼんやりと太一を眺めれば、鋭く尖った双眼が僕を見下ろす。 多分、太一は……誇示したかったんだと思う。 ハイジの女である僕を、チームメンバーの前でレイプする事で、自分が(ほんとう)のリーダーであると…… 重い瞼を、そっと閉じる。 悪夢のような行為が終われた事に、安堵の溜め息をつきながら。 「……オイ、」 心臓を突き刺すような、太一の声。 と同時に、頭部を片手で鷲掴まれる。 「勝手にくたばってんじゃねぇよ。儀式はまだ、終わってねぇ」 こめかみを、キリキリと圧迫される。瞼を半分程持ち上げれば、太一の冷めた眼が僕を貫く。 「……ぎ、しき……?」 太一の言葉に、理解が追いつかない。 一体、何の話をしているんだ…… 「まだ解んねぇのか、姫」 「……」 「お前はもう、ハイジの(オンナ)じゃねぇ。ここにいるチーム全員の公衆便所(オンナ)になるんだよ」 「……ぇ……」 太一の言葉に、瞼が大きく持ち上がる。

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