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その瞬間、ポロポロと涙が零れ落ちる すると父が、その涙に濡れた頬にキスを落とした おずおずと手を伸ばし、父の鎖骨に触れる 「…若葉」 そう言うと、父は僕に口づけをする ぐっと体を引き寄せられ、それが深くなると お互いの愛液が口内で混ざり合う ……すご… 父の舌先が僕の歯列や上顎に厭らしく触れ また僕の舌を絡めとる 少し離れては、また深くなり 何度も絡まり、刺激が快感となって体が震えた そうしながら、父の指が首筋をなぞる ……ヤバ、感じすぎちゃ… 父の愛撫に飲み込まれそうになるのを、必死で留まった 「…いい匂いがする」 父の唇が離れ、耳裏へと移動する その囁きと共に漏れた熱い息に 僕はゾクゾクとした 「…あぁ…ん、」 蕩けた様な声が漏れる 「いい声だな…」 父の指が、僕の鎖骨をなぞり そこに唇を落とした

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