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梅雨間近、じめじめ湿気に気温上昇、これはもう飲んで雨期に備えるしかないと居酒屋で開かれた週末飲みサー集会。 「王様だーーれだ!?」 宴も(たけなわ)、個室座敷のほぼ中央で毎度恒例の王様ゲーム。 王様を引いた酔っ払いが「いっちゃうくらいの濃厚チュー!!」と命令した番号を引いたのは。 「……俺か」 シソ焼酎をロックで三杯目の折江と、もう一人、喫煙魔の酔っ払い男子だった。 泥酔い男女による「キスやれ」コールが湧き起こり、ほろ酔い程度の折江は仕方なく、もう一人は「折江、いかせちゃったらごめんねっ?」なんて割とノリノリでその肩をぐっと掴んで。 二人の唇が重なりかけた瞬間。 「っ……?」 「んっぶ!!??」 折江を突き飛ばして代わりにどこか目つきの据わった冨永がびっくりしている相手と濃厚チューを。 「わーーーッでたぁ、ホモ魔人でたぁぁッ!」 「こわいよーーッみんなケツ守れーーッ」 「んっぶっぶっぶっぶっ!?」 「いかせろーーッそのまま西尾いかせろーーッ」 「いけいけいけいけッいっちゃぇ、西尾ッ」 湧き起こる「いかせろコール」に冨永は同じ飲みサー仲間ながらもろくに知らない相手にぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅ、ぶちゅぶちゅ、ぶちゅ……。 「タバコくせぇ」 夜更け、タクシーの行き来が目立つ閑散とした表通りを歩いて帰る冨永と折江。 「つぅか、アイツ誰だったんだ」 「さぁ。俺もよく知らない」 ろくに知らない相手とタバコの臭気がうつるくらい長々とキスしていた冨永は、チラリ、隣を歩く折江を見た。 折江、何とも思わねぇのかよ。 俺が別の奴とあんなぶちゅぶちゅしたっつぅのに澄ましたツラしやがって。 俺は絶対に別の奴とキスさせたくねぇって思ったのに。 「……ん? 何?」 「何でもねぇよ」 そもそも、いつも俺ばっか盛り上がって、折江はぜんっぜんっていうか。 お? つぅか、コイツ、ちゃんといってたか? 今まで自分が絶頂するのにいっぱいいっぱいで、ろくに折江の絶頂を気にしていなかった冨永は、やっと反省した。 「コンビニ寄っていいか。明日の朝のパン買うから」 これまでの性生活において相手のことなんて二の次だった冨永が初めてセックスで反省した瞬間だった。 「何パンがいい? 調理系か?」 「あーー……メロンパンでいーわ」 「メロンパンか」 よし。 今日、折江のこと、いかせまくってやる。 アパート一階角部屋の折江宅。 玄関からベッドにかけて脱ぎ捨てられた服が点々と散らばっている。 シーツに仰向けになった折江に覆いかぶさった冨永、二人ともすっぽんぽんだ。 口直しといわんばかりに傲慢な唇が寡黙な唇にむしゃぶりつく。 「ふーーーッッ!」 動物みたいに鼻息を荒くして、やはり我先にと盛る冨永、股間ではペニスがもう完勃ちしていて折江の下腹にぴたぴた触れていた。 自分の下唇を夢中になってじゅるじゅる啜っている冨永に折江は手を伸ばす。 むっっっくりしていた勃起ペニスを互いの狭間で握り締めた。 熱々な肉棒をゆっくりしごいてやる。 それだけでビックンビックン跳ねる冨永の厚腰。 「うぅ、ぅぅ、ぅ、ぅ、ぅッッ」 「……冨永、もう硬い、カチカチだ」 「ッ、折江ェ、俺のカチカチなチンポッ、もっとシコシコしッ、ッ……ッ」 違う、これじゃあいつもと一緒じゃねぇか、俺ばっか盛ってんじゃねぇか。 「冨永?」 「ッ……テメェのチンポは? どーなんだよッ?」 冨永は折江の股間に手をあてがった。 「ンだよ、テメェもいっぱしに勃ってんじゃねぇか」 半勃ちなペニスに触れて冨永はとっても満足そうに笑う。 もぞり、体を下にずらしてまじまじと折江の性器を観察した。 「俺よりサイズ小せぇけどまぁまぁだな」 そう言って、これまで前戯だってほったらかしにして即本番というパターンが目立っていた冨永は、半勃ちペニスをべろりと舐め上げた。 「ん、しょっぺぇ」 「冨永、俺は別に」 肘を突いて上体をやや起こした折江を冨永はジロリと上目遣いに睨んだ。 「折江ェ、テメェほんとに童貞かぁ? きれーに剥けてんじゃねぇか、ほんとは女と経験あんだろ?」 冨永に問われた折江は首を左右に振った。 「ない。一回も」 「へぇ。じゃあ女と経験ねぇ、折江の童貞チンポ、俺が初めて……フェラすんだな……独り占めかよ……ん、先っぽ一番しょっぺぇ……えろい味しやがって……童貞チンポのくせテメェ生意気……ん、ん、ん……っなんだよ、おい、ビクビクしてんぞ……? このスケベチンポが……ッそんなに初フェラきもちいーのかよ、なぁ……ッ? じゃあもっとちゃんと舐めてやるよ……ッんぶ……ッんぶ……ッんぶ……おらおら、シコッてやる……ッどーだよ、折江ェ……ッそろそろいくんじゃねぇの……? 精液ぶちまけたいんじゃねぇの……ッ?」 折江にフェラしながらビンビンに勃起させた自ペニスを空中でビクビクさせている冨永。 満更でもなさそうにフェラに没頭している彼を折江は淡々と呼ぶ。 「なぁ、冨永」 「ッ……いくか? いってみろよ、折江ェッ、スケベ童貞チンポから精液噴いてみろよッ」 「まだいかない」 やはり先行して気分が盛り上がっている冨永に折江は頼んだ。 「俺も冨永のことよくしたい、だからこっちに体向けてくれないか」 それって。

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