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第1話 「幼馴染」

 まだブカブカな学生服を着て父の車に乗る。桜はまだ咲いてなかった。  少し重い足取りを無理やり押し出して教室に入る。  黒板には、担任のメッセージと席順。  指定された席は一番窓側の黒板側だった。  一息つき席に座る。  もうグループができていた。  これが俺の一番恐れていた事だ。笑い声が聞こえる。  「はーっ…」  「その溜息…まさかっ!!」  「ねぇ?」  急に隣りの奴が話しかけてきた。  「んぁ?…あっ!! こんにち わ」  「やっぱり蓮茂やん!!なっつかしいなぁー」  その綺麗なボブのショタは俺の記憶になかった。   「覚えてない?大宇だよ~ えーと…ほら…小…3でいなくなったさぁ」  「まさか…むう?!」  「おぼえててくれたんだねっ!(ギュッ」  「おぃっ…ここ…教室…」  「おいおいこんなに背も大きくなって…メガネもかけちゃt」  「だ~か~ら。ここ教室っ!!」   こいつは幼馴染だけど小学3年生で遠い珈琲小に転校した優しくて頼れるんだけどあほみたいにツンデレな 大宇 夢(だいうむう)   「ねえ」  「なに?」  「結婚しよ?」  そうこういう奴なんだ  「はい?」  「だ~か~ら~結婚しよ?」  「(はーっ可愛すぎだろ)バカ」  ガラガラ  「はいみなさん席についてください」  ガヤガヤしていた教室が急に静まり返った  「今日から君たちの担任になる背分(せぶん)だ」  先生が話しているときも手を恋人つなぎしてたまにこっちむいてニコってするガンつけてもニコって。  無理だと気付いて力を抜く。    きーんこーんかーんこーん  「おわった~」  「ね~」  「ね~…じゃねーよ!!」  「かえろっか!」  「ちょ…手」  「そこの二人 待ちなさい」  「「えっ?」」

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