僕に背中を向ける怜司に視線を飛ばしていると、浩司兄ちゃんが視界を塞ぐように、僕の横で寝っ転がって頬杖をつく。 「龍、かなりつらかった？」 「え、あ、まぁ。最初はすごく違和感ありまくりで」 「だけど、途中から変わったよな。龍のアンテナがしっかり勃ったわけだし」 　優しく笑った浩司兄ちゃんの手が、指摘した部分に触れた。 「触らないで。そういうのやめてほしい」 　両手で浩司兄ちゃんの手を引き剥がそうとしたのに、それを無視して上下にスライドさせる。 「んうっ、やっ！」 「ははっ、こうして見てると龍が俺の手を使って、エッチなことをしてるみたいに見える」 「違うっ……んんっ、浩司兄ちゃんの手をとめた、ぃのにっ」 　一旦動きをとめた浩司兄ちゃんの親指が、僕自身の先端をゆるゆる撫ではじめる。先走りで濡れているせいで、いつも以上に感じてしまった。 「あっあっ、あぁっ」 「俺は怜司よりも、とことんまで龍を気持ちよくすることができる。試してみるかい？」 　怜司に聞こえないようにするためか、僕の耳元であやしく囁いた浩司兄ちゃん。次の瞬間には、唇を塞がれてしまった。 「ンン、はぁっ」 　浩司兄ちゃんの舌が僕の舌の裏側に入り込み、左右に動かした。それと同時に、僕自身に触れてる手がゆっくりとスライドする。感じるところばかり狙われ、徹底的に責められるせいで、抵抗する力が全然わかない。 「兄貴、イチャイチャしてるとこ悪い」 「準備ができたみたいだな」 　キスや動かしていた手をとめて起き上がったと思ったら、さっき怜司がしたみたいに、僕の躰を抱きしめた。怜司に抱きしめられたときは視界が塞がれていたけど、今の僕は顎に浩司兄ちゃんの肩があって、視界が開けている。視線の先に、神妙な表情の怜司が目に留まった。 　怜司は僕の両膝を軽々と持ち上げながら、後孔に大きなモノをぐぐっと突き刺した。 「ううっ！」 　浩司兄ちゃんとは比べ物にならないくらいの、ものすごい圧迫感――ナカが裂けてしまうんじゃないかというレベルの、嫌な感じの痛みがあった。 「ああっ…こわぃっ、それ以上挿いらないよ……」 「俺は龍とひとつになりたい」 　容赦なく怜司のモノが、僕のナカに押し挿った。浩司兄ちゃんはゆっくり挿れてくれたのに、怜司はぐいぐい僕のナカに入り込む。 「ふ、くぅっ」 「愛してる、龍……」 「あぁ……やぁっ、あああぁあっ！」 　僕のナカが軋むような感覚を覚えたとき、目の前に星が散らばって、視界が真っ白になる。イクつもりはなかったのに、怜司が奥に向けて無理やり押し挿った瞬間、勢いよく白濁が放出された。 「あ……っは…あぁ、ん…っも…だめっ！」 　浩司兄ちゃんの躰をバシバシ叩いて逃げようとしても、自分より大柄な人に押さえつけられている時点で無駄だった。 「怜司のはすげぇ大きいからな。龍の前立腺に思いっきりヒットしたんだろ。だからイっちゃったんだろうな」 「放して浩司兄ちゃんっ…僕もう変になりそ、怜司っ、奥突いちゃぁっあ！　だめだって…んんっ！」 　両足をジタバタ動かして抵抗しても、足枷と怜司の腕がそれを邪魔する。 「ふぁっ！　あっん…やぁっあっ…んあっ……」 「龍ってば俺が動くたびに、エロい声が出てる。かわいい」 「おねが、ぃ…れえ、じっ、早くっ…イって、よ！」 　これ以上感じさせられたくなかった僕は、怜司に無茶なお願いを言った。