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第5話
俺にいじめッこ属性はないが、なんだか少しいじめッこの気持ちが分かった気がする。
いじめッこには大きく分けて2つのパターンがある。
嫌悪感からくるいじめか、興味や好意でのいじめか…
俺の場合は、どちらかと言えばきょ…
「……す…好き…」
「あぁ、好きか………って、はぁぁぁー?」
(好き…好きってあの好きだよな?…)
これは多分、俺の聞き間違いだ。
「…氷上くんが………好き…」
(聞き間違いじゃないだとぉぉぉー!!)
「…俺が、好きなのか?」
「…ッ……」
長谷は、遠慮がちにコクンと一回頷いた。
ボヤボヤした辛気くさい雰囲気を出しながら、モジモジしている。
「つまり、この果たし状は?」
「…こ、恋文…」
(恋文!!今、恋文っつった?ラブレターを恋文っつった!?長谷さん、あんた何時代の人ですか? )
思わず脳内でツッコミを入れる。
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