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「しょーちゃんっ」 「……」 「可愛い可愛いしょーちゃんっ」 「………」 「俺のチンコが大好きな淫乱しょーちゃんっ」 「うるさい黙れ変態」 俺が直輝にそういうと後ろでクククッと喉を鳴らして楽しそうに笑っていて腹が立つ あの意識を手放したあと少し眠った俺は直輝に起こされ今は嫌がる俺を無視して一瞬にお風呂につかっている ラブホテル特有の綺麗な広いお風呂 男二人で入っても余裕だ 直輝の股のあいだに挟まれ座っているんだけどさっきから俺をからかっては愉しそうに笑っている 俺も俺がしたことを覚えていて恥ずかしさで死にそうだ 「しょーちゃんっ」 「なに」 「俺の事好き?」 「うっさい黙れ息吸うな」 「ふふっ淫乱しょーちゃんは気持ちくならないと素直になれないのかね?」 「ああっん」 乳首を抓られ思わず声がでる 後ろを振り返りニヤニヤと俺を見ているうざいほどにかっこいい顔をつねってやった 「いひゃい、いひゃい」 「急に乳首つねんな!」 「わはったよ〜」 「………」 抓られても未だにニヤニヤしてる直輝を不審には思ったけど手を離して前を向きなおす 「抓らなきゃいいんだろ?」 「えっ」 意味有りげなその言葉と共に乳首を押し潰される擦られビクビクと腰が跳ねる 「やっやめ…っ…直輝っ」 「しょーちゃん可愛いよ」 「いやらぁ…もう…あんっ」 腰のあたりに何か硬いものが当たる ぐりぐりとその何かは俺のお尻のあいだをこする それがチンコだと嫌でもわかったとき直輝に脇のしたを抱えられ浮いたお尻の下にチンコをあてがいお風呂の中なのに挿入してきた 「ああああっ」 「あったかーい」 「んっ…馬鹿っぬけよ!」 「えーいいじゃん中でも繋がっててずっと祥の中に居れて俺嬉しい」 「そ、そんなの……」 俺が俯きモゾモゾと腰を動かすと直輝がクスクスと笑いだしうなじにキスをするとゆっくりゆっくり腰を揺する ちゃぷっちゃぷっとお湯が跳ねていた 直輝が後ろから抱きしめて俺のお尻のを突き上げる 「あっあっあんっ…ま、って…お湯が」 「んーお湯もだし祥の中気持ちくて腰止まんない」 「やっだめぇ…お湯っくるしいっから」 「じゃあ、立って」 「ふえ?」 直輝のものが後ろから挿入されたまま器用に立ち上がせられるとバスタブの淵に手をつかされた 背中を曲げて腰だけを突き出す格好に羞恥で顔が赤く染まる 「なっ直輝…見るなっ」 「祥って細いのに抱き心地本当にいいよね」 「んぅっ…はぁん……や、お尻…揉まないで…」 「お尻揉まれるの気持ち?」 「あっ…んーっ…きもち……」 直輝は俺のお尻を鷲掴みにするといやらしく揉み込み腰を打ち付けてくる 「ぁあっ……あんっ…あ、直輝っ」 「こっち向いて」 直輝に呼ばれるまま後ろを向くと直輝が背中に乗っかるようにして俺に抱きつき後ろからキスをしてきた 「ふぁっ…んっ……ぁんっ…うぅん」 「しょーちゃんキス好きだね」 「んっ…もっと……あんっ」 「はいはい可愛い天使様のオネダリならどんな事でもしますよ」 「ん〜〜……あぁっ…んっ…ふぇっ」 クチュクチュと水音がお風呂の中に響く 全身に直輝の体温を感じて心が暖かくなる もうさっき迄の理性はとっくになくてお風呂でまた俺と直輝はエッチをするとのぼせる寸前までイカされてお風呂を上がった時には足腰が立たなくなっていた ◇◇◇◇◇ ラブホテルから出るとギリギリの満員電車の最終電車に乗り込んだ 未だにポーとする頭で直輝にしがみつきながらなんとか立っていたらまさかそこで誰かに思いきり尻を揉まれて変な声が出てしまう 直輝にしがみつき必死に嫌だと体を押し付けていてもその手はずっと離れないまま俺達が降りる駅まで触られ続けた 直輝に引っ張られ転げるように降りると直輝がニヤニヤと俺を見てくる まさかと思って問いただしたら案の定直輝がずっと悪戯をしていた事を白状して緊張やら何かもう色んな感情がぷつんと切れたらとうとう足腰に力が入らなくなって座り込んでしまった 「おーっと!危ない!」 「も…お前嫌い…っ」 「しょーちゃん泣かないで」 直輝は怒りで泣き出しそうな俺を口で謝りながらもニヤニヤと笑ってみてくる 「何笑ってんだよ…!」 「いや祥の電車の中でぷるぷるしながら俺の胸にしがみついて助けてほしそうに俺を見上げてきたの最高に萌えた」 「もうお前一度痛い目みろよ!ふざけんなこのスケベ!」 「淫乱の彼氏になるにはそのくらいじゃないとなぁ?」 「うるさい…元はと言えばお前が俺の体をこんなんにしたんだろ!」 「俺に開発されちゃったってこと?」 「〜〜〜っニヤニヤすんな!」 「痛い痛いっ……ほら帰ろ」 「…………」 「祥?」 「…………ない」 「ん?」 「腰が抜けて歩けない!」 「ブハッ」 うるうると涙が溜まるのがわかる 恥ずかしくて直輝を睨んでいたらいきなり椅子の前に直輝が背中を向けてしゃがみこんで俺を見上げてきた 「おんぶしてあげる」 「なっ?!」 「だって歩けないんだろ?」 「そうだけど…」 「もう夜だから誰もいないよ、それに陽が待ってるんだろ?」 「………」 「答えないならお姫様抱っこするけど」 「……おんぶがいい」 「はいはい、ほら早く」 「うん」 直輝の背中に体を預け首に腕を回す すると簡単に俺を持ち上げて直輝が立ち上がった 「……やっぱり恥ずかしい…」 「大丈夫」 直輝の優しい声にあやされて拗ねていたけど心臓の音がくっついてるところから聞こえてきて心地いい 改札を出るまでは色んな人に見られて恥ずかしくて堪らなかったけど駅を出たら本当に誰もいなくて虫の鳴く声だけが心地よく響いていた 「しょーちゃん今日楽しかった?」 「……プラネタリウム見れなかった」 「アハハっそうだった連れ出したんだった」 「エッチしてる時間の方が長かった…」 「何回祥イった?」 「覚えてないっ!変態馬鹿!」 恥ずかしげもなくそんなことを聞いてくる直輝の首をギリギリと締めた 「…苦しい苦しい!」 「………」 「祥は俺とエッチするのいや?」 「……別に」 「うっそだ〜俺のチンコ好きって言ってた癖に」 「言ってない」 「言った」 「直輝の空耳だ」 「ふーん、じゃあ今度は証拠のためにムービーでもとっとく?」 「なっ!そんなことしたら直輝のちんこに噛み付くからな!」 「フェラしてくれんの?」 「………なんでそうなんの」 すっかり直輝のペースに巻き込まれてしまって俺をいじって楽しんでるのをわかってるのに一々反応してしまう 「……祥眠い?」 「……ん」 「寝ていいよ」 「……うん」 「ふふっ」 胸に伝わる直輝の体温が暖かくて喧嘩をしながらもそんな時間が嫌いじゃない俺はウトウトし始めた 直輝が一人で何かを話してくれて俺はその話を子守唄にしながら直輝の大好きな背中で意識を手放す 翌朝起きると隣には直輝はいなくて 陽に聞いたら俺を家に送り届けたらそのまま直ぐに仕事で出ていったと聞かされた あんなに動いた後なのに大丈夫なのかな… って心配していたら直輝からのメールが入ってることに気づく 開いて内容を読んだとき胸がギュッと締め付けられた 「おはよー 昨日の祥が可愛かったから元気有り余ってるんだけどー 今度は本物のプラネタリウムに負けないくらいの星見せてやるから、 だから昨日の事は許してねっ」 直輝らしい飄々としたちゃらけたメール でも次の約束をしてくれる直輝に、胸があったかくなった 俺が心配しないようにいつも滅多に送ってこないメールを送ってきたり 本当に何もかも直輝にはおんぶに抱っこだ かなり変態だし下半身でもの考えてるスケベだけどそんな直輝が嫌じゃない俺もかなりの変態なのかもしれない 「おはよ。約束は守れよ、あと腰痛いから今日は俺の家にとまらない?」 何気なく打った文を読み返して胸が落ち着かなくなる いつも直輝に誘われてたから自分から誘ってみた。 変じゃないかな?不自然に思えないかな? 何度も何度も読み直しては思い切ってメールを送る やっぱり恥ずかしい無しのメール送ろうかな…と思ったとき直輝から電話が来た 「…もしもし」 「今日祥の家行っていいの?」 「べ、別に嫌なら来なくていい」 「ふふっ嫌なわけ無いだろ?嬉しくて電話するくらいなのに」 「……うるさい」 「夜には撮影終わるからそのまま行く」 「…うん、待ってる」 「あ…じゃあ、呼ばれたから行くわ!」 「行ってらっしゃい、頑張れ」 「んー早く祥の事抱きしめたい」 「バカ!周りに聞かれたら大変だろ?!早くいけよ」 「はーい、じゃあまた後でな祥」 「うん」 「あっ祥大好きだよ」 「ばっ…!」 「ほら早く祥も!」 「へぇ?!あっ……うー…す、好き」 「ふふっ家帰ったら俺の目見て言ってね可愛いしょーちゃんっ」 直輝はそれだけをいうと俺が答えるよりも早く電話を切ってしまった ベットに倒れ込み胸を抑える 耳元で聞こえていた直輝の声が聞こえなくなって寂しい ドキドキと胸が騒いでいる ――俺、本当に直輝が好きなんだなぁ 改めて気づく自分の直輝への気持ちにきゅんきゅんと胸を締め付けながら思った 「……早く帰ってこい」 天井に向かって呟いた声は消えていく 今日は昨日よりも素直になれるだろうか… そんな、期待を胸に抱えながらもう一度布団に潜り込んだ 早く夜になりますよう、と朝の日差しを見つめながら待ち通しい大好きな笑顔を求めながら

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