「な、何…？」 ﾄﾞｸﾝ ﾄﾞｸﾝ… 祐輔の真剣な目――… 「食べないの?」 「……へ？」 祐輔は僕の前にあったショートケーキに視線を落とした 「…あ、……た、食べるよ…」 僕は焦りながらも 口を尖らせて意地悪く言う ﾄﾞｷﾝ ﾄﾞｷﾝ… 「………」 真面目な顔してると思ったら…… 祐輔ってホントにケーキに目がないな… フォークを持つと ショートケーキの角を切って口に運ぶ ――…でも ちょっとﾄﾞｷﾄﾞｷした…かも… 妙に胸が高鳴ってしまって 祐輔に気付かれてしまうんじゃないかと 少し俯きながらもうひとくちケーキを頬張った 「…雪菜ちゃん」 「え？」 顔を上げると 祐輔の顔がゆっくり近づいてきた