12 / 17
7
…カラ、カラン…
不意に
背後にある店のドアが開く音がした
ビクッ と体が震える
男同士が抱き合った姿を見られた恥ずかしさで
僕はすぐにお客さんの方を見れなかった
「……工藤?」
その声は
振り返らなくても解った
――…杉浦くん…
「…ここ、まだやってる?」
「……だ、大丈夫…」
まともに杉浦の顔なんか見られなかった
「ちょっと…待って…て…――」
顔を上げて杉浦を見ると
「大丈夫だったぁ?」
知らない女の子が入ってきて
杉浦の腕に絡みついた
「――…!!」
……そっか
杉浦の彼女が
同じ学校だなんて
限らないよね……
ともだちにシェアしよう!