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少し震えてしまう手に 祐輔の手が重なる と、震えが止まり チョコで文字が書けた 「…ありがと」 横を見てドキッ とした 書く事に集中して気付かなかったけど 祐輔が背後から体を密着させていて 振り返った僕の顔近くに 祐輔の顔があったのだ 「…ゆう?」 祐輔の左腕が僕のお腹に回り 祐輔の唇が僕のうなじに軽く当たる 「……ンっ、 もぅ…」 慌てて祐輔から体を離した いつもより激しいスキンシップなのと 杉浦に見られた恥ずかしさで顔が熱くなる 祐輔がレジをしている間 チョコプレートをケーキの真ん中に置き 丁寧に箱に詰めると杉浦に商品を渡した 「…ごめんね お待たせして…」 「それはいいよ それより……二人、本当に仲がいいんだな…」 少し複雑な表情をした杉浦 「……ぇ…」 杉浦は背中を向け 店のドアを開けて出ていった カラッ、カラン… 店内に寂しい音色が響く もしかして… という淡い期待と 誤解されたという思いが 僕の心をまた柔らかく締め付けた [END]

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