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第12話

「あっ んくぅっ」 敏感な部分を押し広げるように擦られて、そのまま達してしまいそうだった。 全部入ると、下から腰が突き上げられてぱちゅんっと音が部屋に響いた。 「あっ だめ、待って。少し、まって」 くちゅ、ぱちゅっと濡れた音と共に腰が止まることはなく、奥がじんじんと快楽で痺れる。 「イく、イくから、遼、おねがっ」 ひくひくと触れるペニスを握ろうとしたら、両手に遼の手が絡む。 彼の指を絡めたまま、腰を突かれて、今にも出してしまいそうだった。 「ま、いく、いくから、まって、まってっ」 ぱちゅんっ じゅっ 擦られて、せり上がってくる快楽から逃げられなかった。 「て、手を、手を離して」 「嫌だね。後ろを穿たれながら、イけよ」 両手を離してもらった瞬間、彼が両足を持ち上げ、自分の重さで更に奥にあたる。 「ああああああっ」 びくびくと、数回揺れて放つと遼の胸にポタポタと白い液体がかかった。 「ひゃ、あっ あっ」 まだ痙攣してひくひくと腰を動かしている僕を、遼は優しく抱きしめて口づけをくれた。 「可愛い。ありがとな」 僕の方こそ、こんな醜悪な僕を愛してくれてありがとう。 じわりと涙があふれて、必死に背中にしがみついて泣いた。 これから進む道は、決して光は来ないだろうけどそれでも。 ――それでも僕を選んでくれた君を、僕は一生離してあげられない。 汗ばんでしっとりと濡れた遼の胸に顔を埋めながら、僕はただただ長かった復讐を終えた心地よさから目を閉じたのだった。

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