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第1話
僕の好きな人は、好きだと告げることさえ許されない遠い存在の人。
だからこの想いに蓋をしなくてはならない。
「あっ…ぁ、はぁ…、もっと奥…。」
肉がぶつかり合う音と喘ぎ声が広い部屋に響く。
「はぁっ!はぁっ!…良いぞぉ!もっと鳴け‼」
グチュッグチュッ!ズプン!
「あぁぁ!…はっ…はぁぁっ!狸さんっ。」
パンパンパンパンパンパンパンパンッ!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ズルリッ 精液がたっぷり入ったゴムをゴミ箱に捨てる。
「雪くん、今日も可愛かったよ。」
「そ―ぉ?ありがと。ふふ。」
「最近、表出てないね。オジサンさみしいなぁ。」「ぇー?こうやって休みの日にここに来るのに?」
オジサンは僕の腰に手をまわす。
「だって、前までずっと来てたのに…、僕も接客があるから来れなくてね…。」
「オジサン、仕事頑張らないと僕違う人と会い続けるよ?」「だめだよぉ。…頑張るぞ。」
「はぁぁ…やっと帰った。あのエロジジイ。」
明日の予定を見ようとカレンダーを見る。
「えー…明日は…ん?誰この人。小野江さん?
下の名前は…「お答えすることはできません。」
「うわぁッ!…ビックリした。驚かさないでよ。」「すみません。この方から下の名前を言わないと、申し出たので。」
スラッとした茶髪のスーツを着たこの男、樋本
昌樹。 僕のマネージャーである。
「ふーん…。まぁ良いけど。それより、僕お腹すいた。何か作ってくれる?」「はい。」
樋本の作った炒め物を食べ、もう一回シャワーを浴びて、昼まで寝ることにした。
「んッ…。ふぁぁ…。」「やっと起きたか。」
目が覚めると低い心地よい声が聞こえた。
「ん?誰ぇ?」「俺のこと、忘れたのか?」
「?…⁉…どうしてここに?」「俺の名前は小野江だ。」
この人は、島津だったはず。
「親が離婚して母の旧姓を名乗っている。」
「…。」
少しずつ少しずつ、僕の方へ近づいて来る。
「お前がここにいると狸社長や石原社長に聞いて…ビックリしたよ。」
「何で来たんだよ。」
今さら、なんのようだ。
婚約者がいるくせに。
「…お前がいるからに決まっているだろ。」
「はぁ?関係ないでしょ。」
「関係はある。」
「どうしてあの日逃げた。」
「…。」
「しかも今、自分の体を売るようなことをして。」
「うるさい!」
傷をえぐらないでよ。
「僕は別に今不自由なく生きているんだからいいじゃん‼」
「へぇ。お前は娼婦に成り下がったのか。」
ズキン…
「体を売ることしかできないんだから。αと違って。」
「じゃあ、体…売ってもらうか。」
「やぁっ!…そこ…やッ!あん!…あああっ!」
グチュッグチュッ
指が2本差し込まれ、良いところを擦る。
「ふぁぁっ!…ひろとぉ…も、やぁ!」
「…名前は覚えてたんだな。」
彼の指が更に増える。
「おねがっ…もぉ、入れてぇ…ッ!」
「駄目だ。」
「なんでぇ?…んんッ!」
彼は僕のなかにモノをいれることなく指で僕をイかせた。
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