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お題/愛娘と水着

~ 嵐 × テツ太 + 愛実 ~ パタパタと走って俺の足にしがみ付いてきたのは愛娘の愛実だ。 「ぱぱー、みずぎっ!」 「あ?水着が何だって?」 「ぷーるっ!!」 「…プール?」 一瞬考えてから、サーッと血の気が引いた。 リビングの机をガサガサと乱雑に散らかして手に取った一枚の手紙に目をやった後、貧血で倒れそうになった。 手紙の内容はプール開きのお知らせ… プール開きは明日… 持ち物欄には水着、水泳帽、タオル… うっかりしていた。 「あしたぷーるだよー!まな、たのしみっ!」 「あー…だなー…楽しみだなー…そっかそっかたのしみかー…あははははー…」 ハイテンションな愛実を前に俺はローテンションだ。 時間が時間だし、もうド○キくらいしか開いていないだろう。 しかし、近場にド○キはない。 夜遅くにまだ小さい愛実を連れて電車に乗るのも気が引ける。 チャリなら尚更だ。 困り果てた時、玄関が開く音がした。 俺はとっさに玄関に走った。 「テツ、お前また玄関の鍵…って血相変えてどうした。」 「ラン、愛実の水着がないッ!」 「あ?」 「明日プール開きだったのすっかり忘れてて、愛実の水着がないッ!」 「分かった。分かったから落ち着け。一旦落ち着け。とりあえず靴脱ぎたいんだが…」 ランはムカつくくらい冷静だ。 靴を脱いで部屋に上がると、ランはポンっと俺の頭に手をやってクシャッと丸めた。 「らんー、おかえりー!」 リビングからキャッキャッと嬉しそうに走ってきた愛実が、ランの足に抱きついた。 「おーマナ、ただいま。マナはお帰りが言えて偉いな。」 「まなえらい?いいこ?」 「おー、いい子だ。いいかマナ、パパはお帰りなさいも言えない悪い子だから真似すんな。」 「はーい。」 愛実が楽しそうに片手をピンッと伸ばした。 「こらラン、愛実に変な事を吹き込むな。」 ランが愛実をヒョイッ抱き上げた。 「マナ、これからマナとパパとランで車に乗って買い物行くぞ?」 「くるま?くるまにのるの!?」 「あぁ、車だ。マナは車好きだろ?」 「まな、くるますき~。くるまっ!くるまっ!」 「おーおー、好きか好きか。そりゃ良かった。」 別に買い物に連れていけと言ったわけじゃない。 俺のミスを愛実に勘づかせないようにして、自然に愛実を買い物に誘い出したのだ。 ランはそういう事をサラッとできるタイプだ。 絶対にモテる。 顔だけで判断して、ランの魅力に気づかない奴等は馬鹿だ。 しかし、俺も恋人という関係になるまでその馬鹿の一人だった。 友達として単純にいい奴だとは思っていたが、恋愛感情はなかったせいで男としての魅力にまでは気づかなかった。 今では、他の奴には気づいてほしくないとすら思う。 ランはずっと示していた筈だ。 俺への扱いは当時と変わらない。 ずっと、大切にしてくれていた。 「…」 「鍵持ってくるからお前はここで待ってな。…あー、あと、報酬は今夜たっぷり貰うから覚悟しとけ。」 俺の耳元でそう囁いて、俺の横を抜けて行ったランが軽く振り向いて意地悪く笑ってリビングへ歩きだした。 俺は熱くなった耳に触れながら恨めしげにランを見た。 「お前こそバテるなよ!」 指を差して言うとランが苦笑した。 「ぱぱ、ゆびはだめっ!ゆび、わるいこっ!」 「はは、パパの真似すんなよ?パパは悪い子だからな。」 「なッ…愛実を味方につけるなんてずるいぞ、ラン。」 「ほら、とっとと行くぞ、テツ。」 愛実を抱きながら、リビングから戻ったランが再度グシャっと俺の髪を撫でると、真似をするように愛実の小さい手がクシャッと髪を撫でる。 ランの方が父親っぽくて悔しい… 物心ついた時からランは身近に居たし、当然といえば当然かもしれないが、愛実はランに懐いていて、今では俺よりもランの味方につくようになった。 それは俺にとっては嬉しくもあり、少し淋しくもある。 そうこうしてる内にランと愛実は先に外に出て行ってしまった。 俺は慌てて靴に履き替えて外に出て鍵をかけた。 俺たちは、2LDKの6階建てのマンションの3階の角部屋に暮らしている。 新築でもなければ、ボロくもない、ごく普通のマンションだ。 「ぱぱ、はやく!ぱぱっ!!」 「こらマナ、夜遅いんだから静かに。」 「おくちちゃっく…」 愛実は口にチャックをする動作をした。 保育園で習ったんだろうか。 我が娘ながら可愛いと思う俺は親バカだ。 車に乗り込むと、愛実がチャックを解いてキャッキャと騒ぎ出した。 車に乗るのが余程嬉しいんだろう。 「おい、マナ黙れ。そして落ち着け。ったく、そういうとこテツにそっくりだな。」 愛実を受け取り、チャイルドシートに乗せて、ベルトをすると愛実は少し大人しくなった。 ランは運転席に座って、俺が愛実の隣に座った。 助手席でもいいが、普段淋しい思いをさせている分、なるべく側に居てやりたいというのが親心だ。 「で、テツ。どうすんだ?こんな時間だが、行く宛はあんのか?」 「この時間だとド◯キくらいしかないだろうな。」 「そうだな。」 車が動き出して、暫くすると愛実がうつらうつらし始めた。 無理もない。 もう9時半を回っていた。 いつもなら布団に入ってる時間だ。 愛実を気にしながら20分程車に揺られて、店に着いた頃には愛実は夢の中だった。 「あー、マナ眠ちまったか。」 「あぁ、もう10時近いからな。」 愛実の寝汗を拭いた。 寝顔は天使だ。 最近、少し夏実に似てきて、思わず苦笑した。 起こさないようにベルトを外すと、ランがドアを開いて愛実をそっと抱き上げた。 「テツ、お前うっかりしすぎだ。最近あんま寝てねぇだろ。夜こっそり布団抜け出してるし。」 「バレてたか。ここ数日赤字が続いているだろう?色々と考えてたら寝れなくてな…」 先日、駅前に競合がオープンしてから客を取られてるのか売り上げが芳しくない。 あの店は潰すわけにはいかない。 「お前、それは一人で考える事じゃないだろ。」 "バーカ"と言ってランが頭を小突いた。 「でも…」 「でもじゃねぇ。あれは俺とテツの店だ。お前が一人で抱えるな。俺にも抱えさせろ。」 「そうだな、悪かった。」 「で、マナ寝ちまったけど水着どうするんだ。」 「俺達で選ぶしかないだろ。」 「マジかよ。女の好みなんて分かんねぇぞ、俺は。」 「俺だって分からない。」 店内に入って衣類コーナーで水着を物色した。 子どもを抱えているとはいえ、いい歳の男が二人で子ども用水着のコーナーに居るせいか視線が痛い気がする。 夜の10時も近いというのに、店内は賑わっている。 「マナはピンクが好きだからピンクにするか。」 「いや、赤も好きだ。それに愛実は色が白いから赤が栄える。」 「お前も夏実も肌白いからな。遺伝ってやつだな。テツ、これとかどうだ?」 ランが手に取った水着は、赤に白いリボンをドットに見立てた国民的キャラクターの猫の水着だ。 キャラクターが正面にドーンとプリントされたものよりは可愛くてオシャレだ。 「可愛いし喜びそうだな。コレにするか。」 絶対に喜ぶと思う。 俺とランの考えてる事は同じらしく、明日の朝の愛実の嬉しそうな顔を想像して二人で笑い合った。 水泳帽は白を選んだ。 折角だし、タオルとプールバッグも国民的キャラクターの猫で統一した。 愛実はなにかをかむにゃむにゃ言いながら寝ていた。 ーーーーー 帰宅後、宣言通り容赦なく攻め立てられた。 そして翌朝、腹に重みを感じて目を覚ました。 「ぱぱっ、みてみて。まなかわい?ぱぱっ、ぱぱっ!」 愛実が俺の腹の上に馬乗りになって跳ねていた。 愛実が腹の上で跳ねる度に腰に響く。 「…あぁ、…可愛いな、似合ってるぞ、…愛実…」 愛実は上機嫌でキャッキャ言いながら俺の上で跳ねまくっている。 いつもなら抱き上げて起き上がるとこだが、今日は無理だ。 折角ド◯キに行ったんだから、ゴムを買うべきだった。 久々だったせいか、切らしていた事をすっかり忘れていた。 ランは、ゴム無しの時は抜いてから出すタイプだが、久々に盛り上がったせいもあって中出しを強請った。 いつも色々我慢してくれているランの頼みを断れる筈もなく、結局ランの放ったモノを奥で受け止める結果になった。 「起きたか、テツ。」 俺とは逆に、腹が立つ程スッキリしたランが顔を覗かせた。 「…ラン、愛実…なんとかしてくれ…」 あまり覚えいないが、普段は堪えられる声すら我慢できない程盛り上がっていたらしい。 声が枯れているし、喉も痛い。 これからはもう少しランを構ってやろうと思った。 ほぼ禁欲生活に近いせいもあってか、それが解放された時の危うさを身をもって感じた。 テツが寝室に入って来て水着を着た愛実を抱き上げた。 「マナ、飯食うぞ。」 「ぱぱはー?」 「パパは優雅に朝寝坊だ。困ったパパだな。」 「…ラン、お前なぁ…誰のせいだ…」 「さぁ?誰のせいだろうな?」 意地の悪い笑みを浮かべてランが愛実を連れて寝室を出ていった。 俺は軋む腰を支えながらゆっくり起き上がった。 起き上がると当然のようにランの精液が内腿を伝った。 軽く処理はされていたらしく、量は少ない。 ヨロヨロしたままシャワーを浴びに行った。 シャワーで少しスッキリして、歯磨きや髭剃りを済ませてリビングに戻った。 「あ、ぱぱっ!」 「愛実、…水着似合ってるけど、そろそろ着替えような?…」 「やだッ!まなみずぎがいーもん。」 「この上から服着ればいいだろ。脱いでくれそうにない。」 「ぱぱ、あしいたいいたいなの?」 「…パパは、ランに意地悪されて痛い痛いなの…」 「らん、ぱぱいじめちゃめでしょっ!」 愛実がランをポコポコ叩いて仕返ししてくれた。 ランは恨めしげに俺を見上げた。 愛実を椅子に座らせてからランが俺に近づいて腰を撫でた。 「ッ…」 「お前が悪いんだよ、パパ。」 ランは、そう耳元で囁いてから愛実の隣に坐り直した。 俺はヘナヘナと床にしゃがみ込んでランを睨みつけて、そんな俺にランはいつものように意地悪く笑った。 - end - ランテツマナは書いていて楽しかったです。 また機会があれば書きたいです。 みつき。

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