「101号室の田所さんは、バイタルが今のところ安定しています。今後も注意して様子観察お願いします。その他患者さんは特変ないので様子観察でお願いします。では、本日もお願いします」 『お願います』 朝の申し送りを終えて喫煙所に向かう ベンチに腰を掛けて目を閉じ煙を吐く あー夜勤明けの一服は身に染みる　と心の中で思っていると突然頬に冷たいものが当たった 「お疲れ如月先生」 声のする方へと顔を向けると、よく知る顔がすぐ横にあった 「嗚呼、お疲れ様。清水先生ありがとう。」 と缶コーヒーを受け取り再度フィルターに口を寄せた この男は同期で内科の清水俊一郎。高校からの付き合いで今年28になる 一緒にいるのにきっかけなんかわからない。いつの間にか一緒にいるようになった 「なあ柚、今日もうこれで上がりだろ？飯食って帰ろうぜ」 彼もまた同じように喫煙者吸っては吐いてを繰り返していた