9 / 12
第9話
あの看護師が『全員』と言ったことが理解できた
俊一郎の横に座ると
「柚先生お疲れ様です!」
声かかけてきたのは小児科の西城 秋吉 先生だった
最後の一人この子は、俺らの2つ下で同じ大学の後輩で何かと良く話すようになり
今の関係にある
俺に神谷先生、俊一郎に秋吉君
滅多に集まらない俺たちが揃ったことにより
看護師たちは興奮していたのだ
「こんばんわ秋吉君、なぜ二人がここに?外科の集まりだけかと」
「あー内科代表でお前行って来いって」
「俺もそんな感じです」
「なるほど、でもこうして同じ席にいるのはなんだか、久しぶりですね」
「確かに・・・」
二人は声を揃えて同じことを言っていた
俺を含め2人も自ら飲み会やらに参加するタイプではない
他愛ない会話をしていると、また突然腕を引かれて体がよろついた
嗚呼、この匂い感覚・・・覚えがある
一人しかいない
ともだちにシェアしよう!