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ふたりきりのクリスマスナイト☆⑧
「つまる・つまらないは、内容を聞いてから判断します。それで、何を考えていたんですか?」
更に焦る、穂高さんと千秋アンテナ。
「やっ、そ、それは……うーん」
顎に手を当てて考え始めた途端に千秋アンテナがぴくっと動き、ちょっとだけ元気になったように見えた。
「……さっさと言わないと、ぱくっと咥えちゃいますよ」
下半身に顔を近づけたら、下ろしていたスエットと下着を慌てて引き上げられてしまった。
(――せっかく観察していたのに、勿体ない!)
「何だか、いつもとは逆だね。病人になると千秋は、意地悪になるのだろうか」
「穂高さんが変に渋るからですよ。すぐに白状しちゃえばいいというのに。そんなにHなことを、寝室で考えていたんですか?」
言いながら強く抱きついて、スエットの上から下半身に刺激を与えるべく、すりすりと頬擦りしてやる。
「参ったな……。こんなに刺激されたんじゃ、困ってしまうじゃないか」
「話を逸らさないでください。何を考えていたんでしょうか?」
「チッ、本当にもう。その……千秋がハロウィンで女装をしただろ?」
抱きつく俺の視線をやり過ごすためなのか、天井を仰ぎ見て口を開いた。
「恥ずかしながら、いたしましたね」
「……それを思い出しながら下着も女性物だったら、どうなっていただろうかと」
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