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事件1
「ムカつくな、杏・凛は俺らが誘った時はのらなかったくせに、あのデカイ2人とつるむなんて」
「気悪いな。おい、部屋でもっと飲もうぜ」
「部屋は面倒だろ、未成年とかって」
滝井の言葉に高田が返す。
「デカイ2人は女と居るんだから遅くまで戻って来ねえよ。拓と悠さんだけならあしらえる」
高田達が部屋でビール飲み始めしばらく経った頃、夜の風呂を終えた悠と拓が戻った。
空いたビール缶がちゃぶ台の上で転がっているのを見た悠は3人に詰め寄る。
「おい、何酒飲んでんだよ!未成年だろ」
「まあまあ固いこと言わず、悠さん一緒に飲もう」
高田が悠の前でさらに飲む。
拓は悠に言う。
「悠さん、ほっときましょ。こいつら泉さんと春翔さんがいないと、言う事聞かないですよ」
高田達は飲むのをやめない。
「あの2人は女と一緒だから戻ってこないよ。こっちは寂しい男同士で仲良く飲もうぜ」
「お前らは未成年だから駄目なんだって」
悠は高田の持つ缶ビールを取り上げようとして腕を伸ばし、逆に高田に腕を掴まれる。
「女いないから、悠さん代わりに接待してよ」
「何言ってるんだ、お前飲み過ぎだよ」
「悠さんなら杏・凛にも負けてないよなぁ」
高田は確かに飲み過ぎ…。
拓は不穏な雰囲気を感じて、とにかく3人から離れようとする。
「高田、悠さんの腕離せ」
「悠さん、キスしよ。俺、悠さんなら全然オーケー」
高田は掴んだ悠の腕をガッと自分の方へ引き寄せる。
「やだよ、男とキスして何が楽しいんだ、この酔っ払い」
悠は腕を振り払おうともがく。
拓が高田の肩を掴む。
「ふざけるのも大概にしとけよ」
「キスぐらいいだろ。男が女子高生みたいに抵抗する方がおかしいっつの」
高田は自分の肩を掴んだ拓の腕を思い切り捻り上げた。
「いててっ!」
悠が慌てて間に入る。
「やめろよ!いい、するから、拓に乱暴するな」
高田はニヤリと笑う。
「健気だね悠さん」
乱暴に悠の頭を持ち、唇を合わす。
悠はされるがまま、酒の匂いと高田の舌が口内を蹂躙する事に耐えた。
漸く 唇が解放され、悠が息を吐く。高田のそばを離れようとした時、今度は両腕を掴まれる。
「悠さん、俺、今のキスでたっちゃった。アナル使わして」
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