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One night-3

「お帰り」 「えっ……ルカ、起きてたの!」 「二人が帰ってくるのを待とうと思ってな」  ほらね、というふうにセナはエレナに向かって微笑んだ。エレナの頬が紅潮している。机の上には三つの木のカップが置かれていて湯気が立っている。エレナの背を押してセナは部屋に入り込んだ。 「温かいものでも飲んで早く寝なさい」 「ルカ様」 「うん?」 「……ごめんなさい」 「謝ることなどなにもないよ」  ルカは優しく微笑んで組んでいた腕を解く。二人に座るよう勧め、カップを渡してきた。三人で揃ってテーブルを囲む。その嬉しさにセナは頬を綻ばせた。  長い冬は、まだ始まったばかりだ。 Fin.

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